お釣りや収集などで手にしたレアなコイン。表面がベタついていたり、汚れが気になると、ついきれいにしたくなりますよね。しかし、コイン収集の世界では「洗浄が価値を下げる」とも言われています。今回は、レアコインにおける水洗いの可否や正しい取り扱いについて、わかりやすく解説します。
コインの価値は状態で決まる
コインの価値は「発行枚数」「年号」「状態(グレード)」で大きく左右されます。特にコレクター市場では、保存状態が重視され、摩耗や傷の少なさが評価されます。そのため、安易に磨いたり薬品を使用することは避けられるべきとされています。
研磨や薬品使用による変色や微細な傷は、致命的な価値の減少を招く可能性があります。
水洗いは本当に安全なのか?
水洗いは薬剤を使わないため、「安全」と思われがちですが、リスクが全くないわけではありません。特に以下の点に注意が必要です。
- 水道水中の塩素成分や微粒子が表面を傷める可能性がある
- 擦って汚れを落とす行為で表面に微細な傷をつけてしまう
- 拭き取り時に生地で表面が摩耗するリスク
どうしても汚れが気になる場合は、「純水(蒸留水)で軽くすすぎ、自然乾燥」がベストです。
こんなときはどうする?具体的な対処法
例えば、100円記念硬貨のような「ややレア」な流通コインをお釣りでもらい、ベタつきが気になったとします。その場合。
- まず手袋をつけて触る
- 蒸留水で汚れをそっと流す
- 水滴は布で押さえず、自然乾燥
このように最小限の接触で済ませることが、価値を保つうえで最も重要です。
やってはいけないNG行動
価値を損ねる行動として、特に避けるべきは以下の通りです。
- 歯ブラシなど硬いものでこする
- 重曹やクレンザーで磨く
- 市販の金属磨きや化学薬品を使う
- ティッシュや布でゴシゴシ拭く
一見キレイになっても、顕微鏡レベルでは無数の微細な傷が残り、査定で大幅に減額される原因になります。
そもそも価値があるかどうか見極める
「少しだけレア」と感じるコインでも、市場では価値が低いことも多いです。専門のカタログやオークション履歴で価格を調べ、本当に価値があるか確認するのが先決です。
価値が高いと判明した場合は、下手に触らず、専門家に鑑定・クリーニングを依頼するのが賢明です。
まとめ:水洗いは慎重に。できればプロに任せよう
レアコインの手入れは非常にデリケート。軽度な汚れなら水洗いでもある程度対応できますが、その際も細心の注意が必要です。傷や摩耗は取り返しがつかないため、判断に迷うときは手を加えず、保存するか専門家へ相談しましょう。
収集を楽しむには、価値を守る知識も欠かせません。大切なコインを長く美しく保つため、ぜひこの記事を参考にしてみてください。
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