近年はさまざまな場面で「本人確認書類の提示」が求められるようになっていますが、その際に「カードの写真をスマホで撮って持参する」という案内を受けることも増えています。この対応方法について、具体的にどのようにすればよいのか解説します。
「カードからスマホに」とはどういう意味?
この表現は、運転免許証やマイナンバーカードなどの本人確認書類をスマートフォンのカメラで撮影し、その画像をスマホに保存しておくことを指します。つまり、原本を持参できない場合や、事前確認が必要な場合に「カード情報をスマホで表示できるようにする」ことが求められているのです。
ただし、これは原本の代わりになるとは限らず、あくまで事前確認や補助的な用途としての使用に限られることが多い点には注意しましょう。
スマホの中の写真で大丈夫な場面とは?
一部の民間サービスやイベント受付などでは、本人確認書類の提示として、スマホ内に保存された写真画像の提示を認めているケースがあります。たとえば、次のような場面です。
- フィットネスジムやレンタルスペースの会員登録
- チケット受け取りの本人確認
- 職場での簡易的な本人確認
これらはあくまで“簡易確認”の一環であり、厳格な本人確認を求める金融機関や役所では、必ず原本の提示が必要となります。
自分の顔写真と間違えないように注意
質問のように「スマホに入っている自分の顔写真を見せればいいのか?」という疑問はもっともですが、ここで求められているのは“本人確認書類の写真”です。たとえば、運転免許証やマイナンバーカード、健康保険証などの「証明書そのもの」を撮影した画像が該当します。
顔写真のみを提示しても、本人確認の情報(氏名・生年月日・証明書番号など)が確認できないため、証明にはなりません。
スマホに保存する際のポイントと注意点
カードを撮影する際には、次のような点に注意しましょう。
- 光の反射やぼやけを避けて、情報がはっきり読めるように撮影
- できれば表面と裏面の両方を保存
- パスコード付きのアルバムや非公開フォルダに保存してセキュリティを確保
また、本人確認に使ったあとは、万一の情報流出を防ぐため、画像を削除するのもおすすめです。
本人確認が厳格な場面では原本の持参が必要
銀行口座の開設、不動産契約、雇用契約などでは、スマホの写真ではなく必ず原本の提示が求められます。また、マイナンバーの提示が必要な手続きも、コピーや画像だけでは不十分とされる場合が多いです。
そのため「スマホで済むかどうか」は相手側の規定による部分が大きく、事前に問い合わせて確認しておくのが安全です。
まとめ:用途に応じた正しい方法で本人確認を
「スマホに写真を保存して持参する」という方法は、簡易的な本人確認や事前確認には有効な手段です。ただし、本人確認の“正式な証明”として使うには原本が必要な場面がほとんどです。
スマホでカードの写真を見せるという行為は、状況に応じた補助的手段と理解し、用途に合わせて適切に使い分けるようにしましょう。
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