フリーランスとして働く主婦にとって、「扶養の範囲内で働きたいけど、年によって収入が変動する」といった悩みはつきものです。特に年収が130万円、150万円、201万円、そして230万円、250万円を超えるあたりから、扶養の枠から外れる可能性が出てきます。本記事では、扶養の仕組みと収入の境界線、外れた場合にどうなるか、そして翌年に再度扶養に入れるのかなど、主婦フリーランスが知っておくべきポイントをわかりやすく解説します。
そもそも「扶養」とは？社会保険と税金で異なる基準
「扶養」という言葉は一つに見えて、社会保険の扶養と税法上の扶養の2つがあります。それぞれ基準が異なります。
- 社会保険の扶養：年収130万円未満（※被扶養者がフリーランスなどであれば「収入が扶養者の半分未満」などの条件も）
- 税法上の扶養：年収103万円以下（配偶者控除対象）／年収150万円以下（配偶者特別控除対象）
つまり、フリーランスとして250万円の年収がある場合、どちらの扶養からも外れる可能性が高いということになります。
社会保険上の扶養を外れるとどうなる？
年収130万円以上になると、原則としてご自身で国民健康保険と国民年金に加入することになります。
保険料の目安（東京都の場合）：
- 国民健康保険料：約15〜20万円／年（所得によって増減）
- 国民年金保険料：約20万円／年（2025年時点）
つまり扶養から外れた場合、年間約35〜40万円ほどの負担増になる可能性があります。
一時的に収入が増えただけでも扶養から外れる？
はい、原則として「見込み年収」で130万円を超えると、その時点で扶養から外れる可能性が出てきます。例えば、今年の前半の時点で月収が高く、年間で250万円に到達する見通しとなった場合、加入している健康保険組合から扶養からの除外を通知される可能性があります。
ただし、翌年の収入が減って再び130万円未満になる場合は、再度扶養に戻ることも可能です（ただし届出・審査が必要）。
扶養から外れた場合のメリット・デメリット
メリット：
・収入制限を気にせずに働ける
・仕事を本格化するための準備がしやすい
・厚生年金や高額療養費制度を自分で管理しやすい
デメリット：
・保険料・年金の支払いが発生
・扶養控除の対象外になることで、配偶者の税負担が増える
年収が変動するフリーランスが取れる選択肢
年によって仕事量が大きく変わるフリーランス主婦の方は、以下のような対応を検討しましょう。
- 年収を意図的に130万円未満に抑える（経費計上や収入調整）
- 扶養から外れる前提で事業拡大に舵を切る
- 国民年金の免除申請や、付加年金を活用して負担を調整
また、税理士やFPと相談し、将来的な働き方とライフプランに合った制度選びを行うこともおすすめです。
まとめ：一時的な収入増でも扶養から外れるリスクはある
フリーランス主婦が扶養内で働き続けるには、収入の管理がとても重要です。年収250万円を超えた場合、社会保険・税法上どちらの扶養からも外れる可能性が高くなります。
将来的にどう働きたいかを基準に、扶養を維持するか、自立した形で社会保険に加入するかを選びましょう。どちらにもメリット・デメリットがあるため、よく比較・検討することが大切です。
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