インターネット上には「激安」「格安」をうたう通販サイトが数多く存在しますが、その中には詐欺サイトや悪質な業者が運営するサイトも含まれているため注意が必要です。今回は、怪しい通販サイトの見抜き方と実際の被害事例、そして安全にネットショッピングを行うためのポイントを詳しく解説します。
異常に安い価格設定には要注意
まず最初に確認すべきは「価格」です。例えば市場価格が3万円前後のカーナビが1万円未満で販売されていたら、それは非常に不自然です。業者が利益を出すためにはある程度の原価がかかっているはずであり、極端に安い価格には裏があります。
また、複数の高額家電があり得ないほど安く販売されている場合、そのサイトは詐欺サイトの可能性が極めて高いと考えられます。
決済手段に不自然な違和感がある
トップページでは「PayPayやコンビニ決済に対応」と表記があるにもかかわらず、実際の支払い画面に進むと「クレジットカード決済のみ」などと限定されている場合は注意が必要です。これは典型的な詐欺サイトのパターンで、決済情報の抜き取りが目的である可能性も否定できません。
また、第三者決済(Amazon Pay、楽天Payなど)を装っていても、実際には偽装された画面であることもあるため、ブラウザのアドレスバーを確認しましょう。
会社概要ページの信頼性をチェック
怪しいサイトの特徴のひとつに「会社概要が適当である」ことが挙げられます。たとえば、
- 会社の資本金が1億円以上なのに連絡先が携帯電話
- 実在しない住所や架空のビル名
- 法人登記番号が記載されていない
といった場合、そのサイトの信頼性には疑いが残ります。資本金が高額なのに連絡先が携帯番号というのは極めて不自然です。
実在の会社やロゴを勝手に使用していないか
一部の詐欺サイトでは、実在する大手企業のロゴや商品画像を無断で使用し、あたかも正規の販売店であるかのように見せかけていることがあります。疑わしいと感じた場合は、URLをGoogle検索したり、「詐欺サイト+ドメイン名」で検索すると過去の被害報告が出てくることがあります。
また、Googleマップや法人情報検索(e-Stat、登記簿情報提供サービス)で会社所在地を調べるのも有効です。
信頼できるサイトかどうかを見極めるポイント
- URLがhttps(SSL化)されているか
- 独自ドメインが変な文字列になっていないか
- 連絡先がフリーメールではなく会社ドメインか
- レビューやSNSアカウントに実在感があるか
- Google Safe BrowsingでURLを調べる
これらを総合的に確認することで、少なくとも「明らかな詐欺サイト」を見抜ける可能性が高くなります。
もし注文してしまったら?対応策
すでに注文してしまった、クレジットカード情報を入力してしまった場合は、すぐにカード会社に連絡し、利用停止または番号変更を依頼してください。また、警察の「サイバー犯罪対策課」や国民生活センターへの相談もおすすめです。
また、念のためクレジットカードの利用明細をこまめに確認し、不審な引き落としがないかも確認しましょう。
まとめ:価格だけで飛びつかず、リスクを回避しよう
異常に安い通販サイトには必ず理由があります。価格が魅力的でも、会社情報や支払い手段、URLの安全性などを慎重にチェックし、不安を感じたらそのサイトでは購入しないことが賢明です。
ネットショッピングは便利ですが、「安さには裏がある」ことを常に意識し、安全第一で判断しましょう。
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