被保険者報酬月額算定基礎届の「遡及支払額」欄の書き方と注意点【令和6年分昇給対応】

社会保険

被保険者報酬月額算定基礎届で「遡及支払額」の欄にどう記入すればよいか悩む人は多いでしょう。特に令和7年3月に令和6年4月分からの昇給を遡って支払った場合、その適切な記載方法や影響に不安を感じるケースがよくあります。この記事では、具体的な記入例と実務上の注意点をわかりやすくまとめました。

遡及支払額とは何か?

遡及支払額とは、対象期間より前に遡って支払いが行われた昇給分や賞与分などの追加給与を指します。この届け出においては正しい金額と期間を入力することが社会保険料計算の精度に直結します。

間違えると保険料が後日追加請求されたり、過払いが発生してトラブルになることもあります。

記入欄の位置と記載ルール

「被保険者報酬月額算定基礎届」の中段に「遡及支払額(月額換算)」という欄があります。ここには、令和6年4月分から令和7年3月分までの各月ごとの昇給額を合計して12で割った金額を記入します。

例:月1万円ずつ昇給であれば、12万円÷12=1万円が遡及支払額(月額換算)です。

具体的な記入例

たとえば、令和6年4月~令和7年3月の12ヶ月で毎月給与が2万円上がっていた場合、遡及支払額は:12×2万円=24万円、÷12=2万円となります。

届出書の「遡及支払額」に「20000」と記入し、備考欄に「令和6年4月~令和7年3月分の昇給による遡及支給」と補足すると査察対応にもわかりやすくなります。

注意点:一時金と月額分の扱いの違い

月々の昇給による遡及分と、賞与や一時金の遡及支給は扱いが異なります。賞与として支払われる遡及分は、この届では不要で、別途「賞与支払届」での扱いになります。

混同すると報告漏れや二重報告のリスクがあるので注意しましょう。

実務的アドバイス

  • 昇給通知書・給与明細で、遡及期間と支給額を確認
  • 月次遡及額の合計を12で割って月額換算
  • 届出に補足コメントを加えて監査対応をスムーズに

まとめ:ミスなく届け出るために

遡及支払額欄には、「過去12ヶ月分の月額昇給分を合算し月額換算した金額」を記入します。賞与扱いの遡及支給とは分けて処理するのがポイントです。

書類にミスや不明点があると保険料の追加徴収や行政調査を招く可能性があるため、昇給期間と支給額の正確な確認と備考欄への記載を心がけましょう。

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