「貯金1000万円を目指す!」という目標を掲げている方は多いですが、その理由を聞くと「キリがいいから」と答える人がほとんどです。この記事では、“なぜその金額なのか”を明確にし、自分に合った貯金目標の立て方を考えてみましょう。
なぜ1000万円という金額が選ばれやすいのか?
「1000万円」は心理的なインパクトが大きく、「1つの大台」として区切りがよいため目標にされやすい金額です。ですが、ライフスタイルや人生設計によって必要な貯金額は人それぞれ異なります。
たとえば、家族構成や住んでいる地域、持ち家か賃貸か、車の有無などによっても必要なお金は大きく変わってきます。
目標金額を「目的」から逆算してみよう
貯金目標は“目的”から逆算することが大切です。例えば、次のようなケースがあります。
- 結婚資金として300万円
- 住宅購入の頭金として500万円
- 子どもの教育資金として1000万円
- 老後資金として3000万円
このように、目的ごとに必要な金額を把握することで、貯金のモチベーションも上がりやすくなります。
「1000万円貯めたら安心」の落とし穴
1000万円を貯めたからといって、それだけで将来が安心とは限りません。むしろ、計画性なく漠然と貯めただけでは、使い道が明確でないままお金が減ってしまうリスクもあります。
実際にあった例として、「老後のために貯めたはずの1000万円を旅行や趣味で使い切ってしまい、いざというときに困った」というケースもあります。
実例|ライフプランに基づいた貯金目標の立て方
30代夫婦・共働きの場合、以下のように計画することで現実的な貯金額が見えてきます。
- 教育費:子ども1人に大学まで通わせる→1000万円
- 住宅購入:頭金+諸費用→700万円
- 老後資金:公的年金を補うために→2000万円
合計3700万円必要となるため、「1000万円で安心」とは言えないことがわかります。重要なのは、目的ごとに“使うタイミング”も考慮して計画を立てることです。
金融リテラシーを高めるための第一歩
貯金の目標額を感覚ではなく数字と根拠で考えることは、金融リテラシーを高めるうえで非常に有効です。「なぜその金額なのか?」を自分なりに言語化できるようになれば、お金の使い方や管理がより的確になります。
今からでも遅くありません。ファイナンシャルプランナーの相談を活用したり、家計シミュレーションアプリを使うのも効果的です。
まとめ|“キリの良さ”よりも“必要な金額”を意識する
貯金の目標額を「なんとなく」で決めるのではなく、「何に」「いつまでに」「いくら必要か」を明確にすることが重要です。1000万円や2000万円といった数字にとらわれず、自分にとっての“現実的で意味のある目標”を立てていきましょう。
目的に沿った計画的な貯金こそが、将来の安心と豊かさにつながります。
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