大学生が扶養を外れて国民健康保険に加入すると親の税金にどう影響する?

国民健康保険

アルバイトの収入が増えることで、親の扶養から外れて自分で国民健康保険に加入するケースは大学生にも多く見られます。しかしその判断が親の税負担にどう影響するのか、事前に知っておくべきポイントがあります。

扶養から外れると何が変わる?

親の扶養に入っていることで、親には「扶養控除」などの税金上のメリットがあります。大学生の場合、主に「所得税の扶養控除」と「健康保険上の被扶養者」という2つの面で影響を受けます。

あなたが扶養から外れて国保に加入する=親の扶養から外れる可能性があり、これにより親の税負担が増えるケースもあります。

所得税の扶養控除が外れる条件とは

税金上の扶養控除は、以下の条件に当てはまる場合に受けられます。

  • 年齢が16歳以上
  • 年間の所得が48万円以下(=給与収入103万円以下)

バイト収入が多くなり、年間給与が103万円を超えると親は「所得税の扶養控除」を受けられなくなり、結果として親の所得税や住民税が増えることになります。

健康保険の扶養とは別の話

社会保険の「健康保険上の扶養」は税の扶養とは異なり、収入条件が「年間130万円未満」(または「被保険者の収入の半分未満」)です。国民健康保険に加入する=健康保険の扶養からも外れるため、親の社会保険の扶養手当などが消滅する可能性があります。

なお、あなたが学生でアルバイトの時間が限られている場合、たとえ国保に加入しても親の扶養手当が残ることもありますので、勤務形態や各会社の就業規則次第です。

国民健康保険に自分で入ることの影響

国民健康保険に加入すると、自分で保険料を支払うことになります。収入に応じて保険料は決まり、地域によって異なりますが、月に5,000〜15,000円程度が目安です。

親の健康保険の被扶養者であれば保険料の支払いは不要なので、自分で国保に入る場合には出費が増えることになります。ただし、自立の一歩としては非常に大きな経験でもあります。

親の税金に追加で支払いが必要になるのか?

扶養から外れたことにより、親が新たに税金を「支払わなければならなくなる」というより、今まで享受していた控除がなくなるために、税金の「還付額が減る」「納税額が増える」というイメージです。

例として、扶養控除によって所得税や住民税が年間約10万円安くなっていた家庭では、その控除が消えることで10万円分の税負担が増えるという仕組みです。

大学生の働き方と扶養のバランスを考える

大学生であっても、扶養内に収まるように勤務時間や収入をコントロールすることで、保険料や税金の負担を抑えることは可能です。

たとえば、年間103万円以内に抑えて「所得税の扶養控除」を維持する、あるいは130万円未満にして「健康保険の扶養」に残るなどの戦略的な選択肢があります。

まとめ:自分で国保に加入すると親にも影響はある

あなたが国民健康保険に加入し、扶養を外れると、親の所得税控除や社会保険の扶養手当がなくなる可能性があります。ただし、これは「親が新たに税金を支払う」というより、「控除を受けられなくなる」ことによる間接的な増税です。

自身の収入を上げて自立することは大きなステップです。バイトのシフトや収入見込みと、保険・税金のバランスを考え、親と相談しながら判断することが重要です。

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