国民年金の支払いが厳しいときの対処法|収入が不安定でもできる対応策と優先順位

年金

厚生年金から国民年金へ切り替えたあと、収入が不安定で保険料の支払いが困難になるケースは少なくありません。今回は、支払いが遅れている場合の対処法や、どのような順番で支払うのがよいのかについて、実例を交えてわかりやすく解説します。

国民年金の支払いができないときにまず確認すべきこと

収入が少なく保険料の支払いが困難なときには、「免除申請」や「納付猶予制度」を利用できる可能性があります。これは収入や世帯の状況に応じて、保険料の支払いを一時的に免除・猶予する制度です。

お住まいの市区町村の役所や、年金事務所で申請できます。申請が認められれば、未納としてではなく「免除・猶予」として記録され、将来の年金額にも一定の反映があります。

遅れている分と現在の分、どちらを優先して払うべきか?

原則として、最も古い未納月から順に支払っていくのが基本です。なぜなら、2年以上経過すると時効により納付できなくなり、将来の年金に反映されないからです。

しかし、今後継続的に納付できる見込みがあるなら、まずは「今月分(最新月)」から支払い、過去の分は余裕のあるときに支払う方法も選べます。これは今後の継続納付実績を作る意味で有効です。

実例:未納がある場合の支払いシミュレーション

例えば、4月〜6月の3カ月分が未納で、7月からは支払える状況になったとしましょう。

選択肢1:7月分から支払いを開始し、8月以降も継続的に納付。その間、収入に余裕が出てきたら4〜6月分をさかのぼって納付。

選択肢2:4月分から納付を始めて順番に遅れを取り戻す。ただし、途中でまた支払えなくなると今月分の未納が重なる可能性あり。

どちらの選択肢でも、将来的な支給額に大きく影響することはありませんが、時効リスクを考慮し、2年以内の支払い完了が必須です。

将来のために:追納と納付記録の確認を忘れずに

もし過去に免除・猶予を受けていた場合、10年以内であれば「追納」することで将来の年金額を増やせます。ただし追納は任意なので、収入が安定してから検討しましょう。

自分の納付状況は、日本年金機構のねんきんネットで確認できます。

アルバイト収入が増える予定なら、まずは継続納付の実績作りを

今後アルバイトを増やして収入が上がる見込みがあるなら、まずは7月分から継続的に支払っていくことがおすすめです。そして、収入が安定したタイミングで過去分をさかのぼって納付すれば無理なく対応できます。

年金は将来の生活基盤にも直結する大切な制度です。無理のない範囲で納付を継続しつつ、未納を残さないように意識しておくと安心です。

まとめ:支払いが難しいときは相談と制度活用を

国民年金の支払いが厳しいときは、「免除・猶予制度」をまず検討し、今後の収入見込みに応じて支払いの優先順位を決めましょう。基本は古い順からの納付ですが、最新月から支払いを再開する方法も十分に合理的です。いずれにしても、時効前に納付を完了させることを目標にし、早めに年金事務所に相談してみることをおすすめします。

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