大学生やアルバイト収入で生計を立てる若年層にとって、毎月の国民健康保険料の負担は大きく感じられることがあります。特に前年と比較して急に金額が上がった場合、収入変動や制度の仕組みによるものか、減免申請で軽減できるのかを確認することが大切です。
国民健康保険料は前年の所得を基に決定
墨田区に限らず、国民健康保険料は原則として「前年の所得」を基に計算されます。たとえば、2024年度の保険料は2023年1月~12月の所得が反映されます。そのため、前年の手取り額が100万円程度でも、給与以外の雑収入や控除の状況により金額が上下することがあります。
特に「所得」と「手取り」は異なります。収入から社会保険料や所得控除を差し引いた課税対象額が保険料計算のベースになります。前年より控除が減っていれば、保険料は増える可能性もあります。
墨田区の減免制度とは
墨田区では、収入が少ない方や失業などの事情がある場合に保険料の軽減措置が設けられています。制度には以下のような種類があります。
- 所得に応じた均等割・平等割の軽減(7割、5割、2割)
- 災害や失業など特別な事情による減免
- 学生などの特例軽減(該当条件により異なる)
これらの制度は申請制であり、自動的に適用されるわけではないため、申請をしなければ軽減されません。申請期限や必要書類は毎年度異なるため、墨田区役所の保険年金課へ確認するのが確実です。
保険料が倍になった原因は?
前年の月額が1,980円だったにもかかわらず、今年は4,400円に増加した場合、以下のような原因が考えられます。
- 前年より所得が増加した
- 扶養親族や家族構成の変動
- 軽減措置が未申請または適用されなかった
- 前年は途中加入だった(加入月数に応じて保険料が日割り計算されていた)
特に加入初年度は月額が低めに設定されることが多く、翌年度からは通常の算定方式に戻るため、急激に上がったように感じるケースもあります。
減免申請の方法と必要書類
墨田区の減免申請は、区役所の保険年金課にて行います。オンラインでの案内やPDF書類のダウンロードも可能です。申請には以下のようなものが必要です。
- 前年の収入を証明する書類(源泉徴収票、確定申告書など)
- 身分証明書(マイナンバーカードや学生証など)
- 申請書(区のホームページまたは窓口で取得可能)
詳細は墨田区公式サイトの国民健康保険料の減免制度ページをご確認ください。
実際にあった学生の相談例
墨田区在住の大学生Aさんは、前年の収入がアルバイトで90万円程度だったにもかかわらず、保険料が月額4,000円を超えてしまいました。前年は特例軽減が適用されていたため、今年も適用されると思っていたところ、申請が必要であることを知らず未提出だったことが判明。申請後、保険料は3割軽減に戻り、翌月から月額2,500円程度まで軽減されました。
まとめ:自分の状況に合った申請を忘れずに
国民健康保険料は前年の所得や控除、申請の有無で大きく変わります。急に保険料が上がったと感じたときは、自分の前年の収入や控除状況を見直し、減免制度の対象に該当するかを確認しましょう。
特に大学生や収入が不安定な方は、毎年度「自分で申請する」ことが重要です。わからない場合は、区役所の窓口で丁寧に説明してもらえるので、気軽に相談してみましょう。
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