高齢の親が加入している保険を解約したいけれど、耳が遠かったり、言葉が不自由だったり、施設に入っていて連絡が取りづらいといった事情があると、手続きがスムーズに進まないことがあります。そんなとき、家族がどのように動けばよいのか、実例を交えてわかりやすく解説します。
親の代わりに保険の解約手続きを進めることはできる?
多くの保険会社では、契約者本人以外による解約は原則できません。ただし、委任状や本人確認書類などを準備することで、家族が手続きを代行できるケースもあります。
たとえば、Aさん(50代女性)は、認知症の母親に代わって生命保険を解約しました。保険会社に確認したところ、所定の委任状と母親の身分証、そしてAさんの本人確認書類が必要とのこと。手続きは郵送で完了しました。
委任状を使った解約手続きの流れ
委任状を使用して家族が解約を代行する場合、以下のような流れになります。
- 保険会社に連絡し、必要書類(委任状の書式など)を取り寄せる
- 施設で本人の署名や押印をもらう
- 家族が代理で書類を提出し、解約手続きを行う
注意点として、委任状に不備があると再提出を求められることがあるため、事前に保険会社に確認を取ることが大切です。
耳が遠い・言葉が出にくい方のための解約サポート方法
電話での対応が難しい場合、保険会社の多くは書面や訪問対応にも応じています。特に、「高齢者向け対応窓口」がある場合は、個別に相談すると柔軟な対応をしてもらえる可能性があります。
また、家族が一緒にいるタイミングでスピーカーフォンを使い、会話を補助するという方法も取られています。
ほけんの窓口など代理店での手続きは可能?
「ほけんの窓口」などの乗合代理店では、契約した保険会社によっては解約手続きができる場合もあります。ただし、すべての保険が対象ではないため、事前に「どの会社の保険か」「どこで契約したか」を確認しましょう。
また、代理店での対応は限られることもあるため、保険証券に記載の連絡先に直接相談するのが確実です。
施設入所中で面会が限られる場合の工夫
家族の面会日が限られている場合は、事前に書類を準備しておき、面会日にまとめて署名・押印をもらうことが大切です。事前に施設側と調整し、必要書類を預かっておいてもらうことも可能です。
また、保険会社によっては、医師の診断書を提出することで委任状なしでの手続きが認められる場合もあるため、相談してみましょう。
まとめ:親の保険解約は事前準備がカギ
高齢の親の保険を解約するには、本人の意思確認や書類の準備が必要となり、簡単ではありません。しかし、委任状や家族の協力をうまく活用することで、スムーズに手続きを進めることができます。
まずは契約している保険会社に連絡し、必要な手続きを確認することから始めましょう。家族の力で、大切な保険の手続きが無事完了するようサポートしてあげてください。
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