長年払い続けた終身保険を見直す時、「これまで払ったお金は戻ってくるの?」という疑問は多くの方が抱えるものです。特にかんぽ生命の終身保険は長期契約が一般的なため、解約タイミングによって返戻金に差が出ることがあります。この記事では、年間10万円を15年間支払ってきた終身保険を解約した場合のポイントや、返戻金の仕組みについてわかりやすく解説します。
終身保険の基本構造と「解約返戻金」の意味
終身保険は死亡保障を一生涯確保できる保険であり、保険料の一部が貯蓄的に運用されていきます。そのため、一定期間以上支払いを続けてから解約すると「解約返戻金(かいやくへんれいきん)」という形で一部のお金が戻ってくる仕組みです。
この返戻金は、契約年数・年齢・保険の種類によって異なり、一般的に契約から10〜15年以降は元本を上回るケースもあります。ただし、これは契約の詳細によります。
15年・150万円支払った場合の解約返戻金の目安
たとえば、かんぽ生命の終身保険で年間10万円を15年間支払った場合、払込総額は150万円です。返戻率は契約内容によりますが、70〜100%前後が一般的とされています。
実例:40歳契約・終身保険(払込期間20年)の場合、15年目で解約するとおよそ100万〜120万円の返戻金が見込まれる可能性があります。これはあくまで目安であり、実際の金額は「契約内容に記載された返戻金表」や「保険会社のシミュレーション」で確認が必要です。
解約を検討する前に確認すべきポイント
- 保険証券や契約書類にある「解約返戻金一覧表」の確認
- かんぽ生命への問い合わせで現在の返戻金額を正確に把握
- 払い済み保険(以後の支払い停止・保障継続)という選択肢の検討
実際に「解約してしまう」と、それ以降の保障はゼロになりますが、「払い済み」にすれば、そのまま一部の保障を維持したまま保険料の支払いを止めることも可能です。
保険見直しの際に気をつけたい落とし穴
・返戻金が戻るといっても、元本割れしている可能性がある
・新しい保険に入り直すと年齢に応じて保険料が高騰する
・健康状態によっては新規契約ができないこともある
そのため、解約を即断せずに、まずは「現契約のメリット・デメリット」「現在の返戻金額」「代替プランの内容」を比較することが重要です。
見直しの選択肢:貯蓄型vs掛け捨て型
終身保険は「貯蓄+保障」を兼ねる一方で、保険料は高めです。ライフステージによっては「貯蓄は自分で」「保障は掛け捨てで安く」が合理的な場合もあります。
例:
・老後資金が十分なら終身保険を解約して掛け捨て医療保険に切替
・教育費がかかる時期なら払い済みにして支出を抑制
まとめ:15年払い込んだ終身保険は「価値ある資産」かも
15年にわたって支払い続けた終身保険は、解約返戻金という形でお金が戻ってくる可能性があります。ただし、その金額は契約の内容によって大きく異なります。
解約を検討する際には、以下の手順を踏みましょう。
- ① 返戻金の見積もりを取る
- ② 保険の目的を再確認
- ③ 払い済み・減額など他の選択肢も検討
- ④ 新しい保険の必要性とコストを比較
冷静に見直すことで、将来への備えと家計のバランスを両立させましょう。
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