相続税対策のひとつとして注目されているのが、生命保険を活用した非課税枠の利用です。特に高齢の親が加入することで、遺族が受け取る保険金を相続税の対象から一部除外できるため、節税効果が期待できます。この記事では、相続税対策として生命保険を検討している方向けに、選び方やポイント、おすすめ保険会社について詳しく解説します。
相続税対策としての生命保険の基本
生命保険の保険金には、500万円×法定相続人の人数分までの非課税枠が設けられています。例えば、相続人が3人いれば最大1,500万円までが非課税扱いになります。
この非課税枠を活用することで、現金や預金よりも効率的に資産を遺すことができるため、節税対策として非常に有効です。
79歳で加入可能な生命保険はある?
一般的に高齢者の保険加入は制限がありますが、80歳まで加入可能な保険商品も複数存在します。医師の診査が不要な「無選択型保険」や、健康告知のみで加入できるタイプもあります。
ただし、無選択型は保険料が割高になりやすいため、告知可能な場合は「簡易告知型」や「定期保険」を検討するのがおすすめです。
相続対策で使われる代表的な保険商品
- 一時払終身保険:一括で保険料を支払い、死亡時に保険金が支払われる。非課税枠の活用に最適。
- 定期保険(高齢者向け):一定期間だけ保障。年齢制限があるが、比較的割安。
- 無選択型終身保険:告知不要で加入可能。持病がある方に向くが保険料は高め。
特に一時払終身保険は、元本割れリスクが少ないものもあり、相続準備として人気があります。
保険会社を選ぶ際のチェックポイント
生命保険会社は数多くありますが、以下の点を基準に選ぶと良いでしょう。
- 加入年齢の上限が80歳以上であること
- 保険料が明確で無理のない支払い設計が可能
- 保険金支払い実績や信頼性のある会社
- 相続税対策に詳しい専門スタッフがいる
たとえば、第一生命やメットライフ生命、ソニー生命などは高齢者向け商品が充実しており、実際に70代で加入される方も少なくありません。
実例:父が79歳で加入した終身保険
ある家庭では、父親が79歳で1,000万円の一時払終身保険に加入。受取人は相続人である長男・次男・長女の3人。各人あたり333万円の保険金を受け取り、1,500万円の非課税枠内に収めたため、相続税が発生しませんでした。
このように、タイミングよく適切な保険を選べば、相続税負担を大幅に軽減できます。
まとめ:相続税対策は早めの準備がカギ
相続税対策として生命保険を活用することは非常に有効ですが、年齢や健康状態により加入条件が厳しくなるため、早めの準備が大切です。高齢者でも加入可能な商品は存在し、非課税枠をうまく使えば、ご家族に負担をかけずに資産を残すことができます。
複数の保険会社を比較し、信頼できる専門家のアドバイスを受けながら最適な選択をしていきましょう。
コメント