年金って本当に必要?国民年金・厚生年金を払う意味とそのメリットとは

年金

「年金なんて将来もらえるか分からない」「自分で貯金したほうが確実じゃない?」そう感じている方は少なくありません。しかし、国民年金や厚生年金には“単なる老後の貯金”とは違う価値があります。この記事では、年金制度を支払う意味や、払うことで得られる具体的なメリットについて解説していきます。

年金制度の基本:老後のためだけじゃない

年金というと「老後のお金」と思われがちですが、実際には3つの機能があります。それは「老齢年金」「障害年金」「遺族年金」です。

つまり、単なる“老後の貯金”ではなく、万が一の際にも支えになる仕組みなのです。たとえば、若いうちに病気やケガで働けなくなった場合でも、一定の条件を満たしていれば「障害年金」が支給されます。

老後の生活を支える「老齢年金」の仕組み

老齢年金は、原則65歳から支給される制度です。国民年金だけでも満額で年約80万円、厚生年金に加入していればこれに加えて上乗せされ、年収200万円〜300万円程度の方なら年120万円前後になることもあります。

自分で毎月1万6,000円程度(2025年現在)を30年払って得られる年金と、民間の保険や貯金だけで同じ金額を確保することの難しさを比べてみると、制度として非常に効率的な仕組みであることがわかります。

もしものときに頼れる「障害年金」と「遺族年金」

国民年金や厚生年金に加入していると、病気や事故で障害を負ったときに「障害基礎年金」や「障害厚生年金」を受け取れる場合があります。これは、就労が難しくなった人にとって大きな支えになります。

また、家族を支えている方が万が一亡くなった場合には、遺族に「遺族基礎年金」や「遺族厚生年金」が支給される制度もあり、自分がいなくなった後の生活も守られる安心感があります。

長生きリスクに備える仕組みとしてのメリット

年金制度の最大のメリットは「長生きしても一生涯支給されること」です。民間の保険や貯金では、どれだけ必要になるかを予測して準備する必要がありますが、年金は何歳まで生きても終身で受け取れます。

たとえば、85歳まで生きると仮定すると、月6万円の国民年金だけでも20年間で約1,440万円を受け取る計算になります。払い込んだ額を超えることも少なくありません。

「払う意味がない」と感じる理由とその誤解

「年金制度は破綻する」といった声もありますが、実際には少子高齢化を見据えて制度改正が進められており、完全に無くなるということは想定されていません。給付水準が変動する可能性はありますが、ゼロにはなりません。

また、自営業やフリーランスの方は特に「払っても損」と考えがちですが、障害年金や遺族年金の保障もあることを理解すると、そのリスク対策の価値が見えてきます。

まとめ:年金は“損得”ではなく“安心”への投資

国民年金や厚生年金は、単なる老後の貯蓄ではなく、生涯にわたる生活の支えとしての「社会保障」です。病気や事故、家族の万が一など、予測できない事態にも備えられる制度となっています。

将来の安心のためにも、「とりあえず払っておく」のではなく、その仕組みと価値を理解した上で、自分にとって最適な将来設計を考えることが大切です。

コメント

タイトルとURLをコピーしました