友人の付き合いで入った生命保険、特に変額保険や終身保険について、「これって本当に資産形成に向いてるの?」と悩んでいる方は少なくありません。今回は、加入から数年の積立型保険を継続するか、それとも解約してNISAなどに切り替えるかを考える際のポイントをわかりやすく解説します。
変額保険は“投資”ではなく“保険+投資”の商品
変額保険は投資信託のように見えて、実際には保険会社が販売する“保険付き投資商品”です。運用次第で解約返戻金が増える可能性はありますが、実際には高い保険手数料や死亡保障の費用が差し引かれるため、効率的な資産形成には向かないことが多いです。
たとえば、月2万円で2年支払い済み(計24万円)でも、返戻金が8万円ほどなら66%以上がコストに消えている計算になります。
保険を継続する?それとも今すぐ解約する?
継続 or 解約の判断基準として、次の点をチェックしましょう。
- 保険料が家計に負担かどうか → 問題ないなら「様子見」もあり
- 資産形成の目的で加入していたか → それならNISAなどに切り替えた方が合理的
- 最低でも5年以上継続しないと解約控除が重い → なら「損切り」も一案
たとえば、「この先もモヤモヤしたまま払い続けるくらいなら、損が小さい今のうちに方向転換したい」という考えも選択肢としては十分に正解です。
“損してやめる”のが必ずしも悪とは限らない
「損になるから解約できない…」と感じる人は多いですが、損失を最小限に抑えて未来のリターンを最大化するための“戦略的な損切り”という考え方もあります。
仮に8万円しか戻らなくても、残りの16万円+今後の保険料(月2万円)をNISAや投資信託に回すことで、数年後には元本超えも十分に可能です。
気持ち的な“後悔の回避”ではなく、“金銭的な合理性”を軸に判断しましょう。
付き合いで入った保険、やめるときの“人間関係の摩擦”対策
保険をやめたら販売してくれた友人から何か言われそうで気が重い…というのもよくある悩みです。
この場合は「ライフプランの見直しをした結果、必要性が薄くなった」といった説明を淡々と伝えるのがベター。感情的にならず、“保険=金融商品”というスタンスで冷静に対応することで、大きなトラブルにはなりにくいです。
医療保険やがん保険は“保険としての役割”で考える
月4,000円で掛け捨ての医療・がん保険に加入しているのは、独身であれば悪くありません。特にがん保険は公的保障がカバーしにくい部分もあるため、安心材料としては有効です。
ただし、「複数の保険に加入しすぎていないか」「内容がかぶっていないか」は定期的に見直しましょう。
まとめ:目的を見失った保険は見直しのサイン
変額保険や終身保険は、将来の資産形成や保障のために加入するものですが、目的が曖昧なまま継続していると、結果的に“高い買い物”になるリスクもあります。
特に、「投資目的」ならNISAやiDeCoの方が圧倒的に効率が良いケースが多いため、保険の見直しと資産運用の目的整理は今こそ行いたいところ。
冷静に数字と向き合って判断すれば、将来的に「もっと早く決断していれば…」という後悔を減らすことができるでしょう。
コメント