年収100万円の人が知っておきたい年金の負担額と扶養・免除の可能性

パートやアルバイトで年収100万円前後の人は、税金や社会保険の負担が気になるところです。特に「年金はいくら引かれるのか？」という疑問は多くの人にとって重要なテーマでしょう。本記事では、年収100万円の場合に年金がどれだけ引かれるのか、そして免除や扶養の対象になるかどうかについて具体的に解説します。

年収100万円と厚生年金の加入要件

まず、「勤務先が厚生年金に加入しているか」が重要なポイントになります。厚生年金に加入する条件は以下の通りです。

年収100万円では、月収8.8万円未満のケースが多く、厚生年金の加入要件を満たさない可能性が高いです。この場合、国民年金の加入対象になります。

国民年金の保険料は2025年度で月額約16,980円（年間203,760円）です。年収100万円の人が全額自己負担で納付する場合、収入の約2割が年金に消えることになります。

ただし、年収100万円で国民年金を全額自己負担するのは現実的に厳しいため、免除制度や家族の扶養に入る選択肢を検討すべきです。

年収が130万円未満で、配偶者や親などの扶養者に扶養されている場合、「第3号被保険者」として国民年金の保険料が免除されます。この制度を利用すれば、年金保険料の負担がゼロにもかかわらず、将来の年金受給資格には影響しません。

例えば、専業主婦や学生、親元で生活している非正規労働者などがこの制度を利用しています。

扶養に入れない人は、国民年金保険料の免除申請が可能です。主な免除制度は次の通りです。

たとえば、年収100万円の単身者が全額免除申請をして認められた場合、年金保険料の納付義務がなくなります。免除期間も年金の受給資格期間にカウントされ、将来の年金額にも部分的に反映されます。

パートで年収100万円のAさん（独身・親元暮らし）は、厚生年金の適用外。そこで市役所で国民年金の免除申請を行ったところ、4分の3免除が認められました。

この場合、Aさんの年金支払い額は月額約4,245円（年約50,940円）で済みます。さらに、納付が困難な場合は納付猶予制度も検討できます。

年収100万円の場合、厚生年金の加入対象外であれば国民年金の自己負担が発生します。ただし、免除制度や扶養制度を活用することで負担を減らすことが可能です。

まずは勤務先での厚生年金加入条件を確認し、国民年金に該当する場合は役所で免除申請や扶養の相談をすることが大切です。年収が少ないからといって放置すると将来の年金受給に影響するので、早めに対策を講じましょう。