医療保険に加入する際、「薬を少ししか飲んでいない」「飲んだり飲まなかったりしているから申告しなくてもいいのでは?」と迷う方は少なくありません。とくに、軽度な投薬や自己判断での断続的な服用に関しては、告知の必要性に疑問を抱きがちです。しかし、告知義務には明確なルールがあります。
医療保険における「告知義務」とは
医療保険に加入する際には、現在の健康状態や過去の病歴、服薬状況などを保険会社に正しく申告する必要があります。これを「告知義務」と呼び、意図的に告知をしなかった場合、「告知義務違反」とみなされることがあります。
告知義務は『自己判断』ではなく、保険会社の基準に基づいて判断されます。たとえごく少量の服薬でも、医師の診断による処方がある場合や、継続的な治療とみなされる場合は、必ず告知が必要です。
ミルタザピンのような精神科薬の取り扱い
たとえミルタザピンの服用が1/4錠であっても、それが処方薬であれば、保険会社としては「精神科・心療内科での治療歴」として扱う可能性が高いです。
また、服薬の量や頻度は問わず、「医療機関で診断・処方を受けた」という事実が重要になります。正確に告知しなければ、あとから支払い拒否や契約解除といった不利益を被ることになりかねません。
コレステロール薬の服用も告知対象
生活習慣病関連の薬も、告知対象に含まれます。たとえば、高コレステロール血症で薬を飲み始めた場合も、告知書にある「過去○ヶ月以内の通院・服薬」に該当するかどうかを確認し、必要に応じて申告しましょう。
たとえ初期段階であっても、治療歴としての扱いになるため、保険会社の基準に従って対応することが肝心です。
告知しなかった場合のリスク
万が一、将来的に保険金を請求する際に「実は薬を飲んでいたこと」が判明すると、保険金の支払いが拒否されることがあります。
過去には、数年前の軽度な治療でも告知義務違反とされ、契約そのものが無効と判断されたケースも存在します。こうした事態を避けるには、少しでも心配なことがあれば正直に申告し、保険会社の判断を仰ぐことが最も安全です。
告知が不安な場合の対処法
保険の担当者や募集人に相談するのはもちろんですが、「保険会社のWEB告知サービス」を利用するのもおすすめです。
また、最近では「持病があっても入りやすい」引受基準緩和型の保険商品も登場しており、そういった選択肢も検討する価値があります。
まとめ:信頼性ある契約のためには正直な告知が最善
医療保険における告知は、自己判断ではなく、保険会社の基準に沿って正しく申告することが最も大切です。たとえ少量の薬であっても、医師の処方であれば告知すべきです。今後の万が一のときに、きちんと保障を受けるためにも、正確な申告を心がけましょう。
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