富裕層とは?資産・年収の基準や定義をわかりやすく解説【最新動向も紹介】

家計、貯金

「富裕層」と聞いて、どんなイメージを持ちますか?高級車やタワーマンション、投資に強い人など、さまざまな印象があるかもしれません。しかし、実際に「富裕層」の定義は、明確に数値で区切られていることをご存じでしょうか?この記事では、資産や年収を基準にした富裕層の定義、さらには準富裕層や超富裕層との違いについて、実例を交えながら詳しく解説していきます。

富裕層の定義は「金融資産」で決まる

一般的に富裕層は、保有する金融資産(預貯金・株・債券・投資信託など)によって定義されます。野村総合研究所(NRI)の分類によると、以下のように区分されます。

区分 金融資産額
超富裕層 5億円以上
富裕層 1億円〜5億円未満
準富裕層 5,000万円〜1億円未満
アッパーマス層 3,000万円〜5,000万円未満
マス層 3,000万円未満

ここでいう金融資産とは、不動産などの実物資産を除いた「運用可能な資産」を指します。そのため、たとえ高額な自宅を所有していても、金融資産が1億円未満であれば「富裕層」には該当しません。

年収ベースでの富裕層の目安は?

年収での富裕層の明確な定義は存在しませんが、一般的に年収2,000万円以上から「高額所得者」とされる傾向があります。

とはいえ、年収が高くても支出も大きければ資産は貯まりません。例えば年収2,000万円の人が毎年1,800万円を使っていれば、資産形成は進まないため、金融資産ベースでは富裕層に到達しない可能性があります。

反対に、年収1,000万円でも地道に貯蓄・投資を続けていれば、数十年後に富裕層になることも可能です。

実例でわかる:富裕層・準富裕層の生活

【ケース1】富裕層:資産1.5億円・年収3,000万円のDさんは、不動産投資と株式投資で得た収益で生活のほとんどをまかない、定期的に海外旅行へも出かけています。仕事は経営に関する助言が中心で、時間にも余裕があります。

【ケース2】準富裕層:資産7,000万円・年収1,200万円のEさんは、IT企業の中間管理職。堅実な投資と節約で30代後半に準富裕層へ。日常は質素ながら、教育資金や老後資金の備えは十分にあり、安心感を持った生活を送っています。

富裕層に共通する特徴とは?

富裕層の人々には、いくつかの共通点があります。

  • 投資への意識が高い:金融資産の多くを株式や不動産などで運用。
  • 支出に対して戦略的:節税やキャッシュフロー管理を重視。
  • 情報収集力と実行力がある:常に経済情報に敏感で、チャンスを逃さない。

一朝一夕で資産が築けるわけではなく、計画的な資産形成と継続力が重要であることが分かります。

富裕層の人数とその推移

野村総合研究所の2023年調査によれば、日本国内の富裕層は約138万人、超富裕層は9万人に上ります。この数は年々増加傾向にあり、投資環境の変化や経済成長により、資産格差が広がっていることが示されています。

また、富裕層の多くは都市圏に集中しており、東京・名古屋・大阪などの大都市圏に高所得者が集まりやすい傾向があります。

まとめ|資産と年収、両方が富裕層を形づくる

富裕層の定義は主に「金融資産」で判断されますが、年収とのバランスも無視できません。収入が高くても資産がなければ富裕層とは言えず、逆に収入がそこそこであっても、堅実な資産形成によって富裕層入りすることも可能です。

大切なのは、自分のライフプランに沿って資産を育てる意識を持ち、長期的な視点でお金との付き合い方を見直していくことです。

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