定年後の生活設計において「思ったよりもお金が足りない」と感じる人は少なくありません。特に年金15万円で月25万円の生活費が必要な場合、年間120万円の赤字となり、貯金がいずれ尽きてしまいます。本記事では、65歳退職・貯金2,000万円・年金15万円・月生活費25万円という前提で、破産を避けるための具体的な見直し方法や支出削減策について解説します。
定年後の赤字家計の現状把握が第一歩
まず大切なのは、家計全体を冷静に把握することです。年金が月15万円で、生活費が月25万円の場合、月10万円の赤字となります。年間では120万円。2000万円の貯金があるとしても、何も対策をしなければ17年弱で枯渇します。
しかし、現在の状況は「7年で破産」と見積もられているようなので、それ以外にも住宅ローンや養育費などが生活を圧迫していると推測されます。支出の内訳を細かく記録することで、改善余地を見つけることができます。
生活費の内訳を見直し「固定費」からカットを
支出の中でもまず注目したいのが「固定費」です。代表的なものには以下があります。
- 住宅ローン
- 通信費(スマホ・インターネット)
- 保険料
- 公共料金(電気・ガス・水道)
特に住宅ローンが老後まで残っている場合、繰り上げ返済や借り換えの検討が必要です。また、通信費は格安SIMへの乗り換え、保険は必要最低限に見直すことで、大きな節約につながります。
収入の増加策:働ける範囲での再就職や副業
「収入を増やせない」と感じるかもしれませんが、65歳以降でも働ける選択肢は意外と多くあります。
- シルバー人材センターでの地域活動
- 警備・清掃・軽作業などのシニア向け求人
- 在宅でできる副業(クラウドワークス・文字起こしなど)
月2〜3万円でも収入が増えれば、家計の赤字幅は確実に縮まります。継続的でなくても、一時的に資金の余裕を作れる方法として検討する価値は十分にあります。
ローン・養育費などの契約見直し
家計を圧迫する要因として「住宅ローン」や「養育費」の存在がある場合、以下のような対応を検討しましょう。
- 住宅ローン:リスケジュール交渉や返済期間の延長
- 養育費:状況に応じて支払方法を見直せる可能性も
金融機関や弁護士への相談も視野に入れ、専門家のアドバイスを得ることで、より柔軟な対処が可能です。
資産運用の慎重な活用と公的支援制度の利用
2000万円の貯金を単に切り崩すだけでなく、低リスク型の運用で少しでも増やす工夫も検討しましょう。例えば。
- 個人向け国債(変動金利型)
- 定期預金(キャンペーン金利の活用)
- つみたてNISA(余剰資金がある場合)
また、生活保護には至らなくても、高齢者向けの福祉サービスや減免制度(医療費・介護費・公共料金)などの公的支援が受けられる場合もあります。自治体の窓口で相談してみましょう。
まとめ:老後破産を避けるには「見直し・工夫・相談」が鍵
定年後の家計が赤字に陥るのは特別なことではありませんが、放置していると破産のリスクが高まります。
まずは支出を見直し、できるだけ固定費を削減。それと同時に、少しでも収入を増やすための働き方や副業を検討しましょう。資産運用や制度の活用も視野に入れ、最も大切なのは「一人で抱え込まず、早めに相談すること」です。
将来に不安を抱えすぎる前に、今できることを一つずつ実行していきましょう。
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