20代後半になると、結婚や転職、転居などライフイベントが増え、将来への不安を感じる人も少なくありません。その中でも「今の自分に必要な貯金額はどれくらいか?」という疑問は多くの人が抱える悩みです。この記事では、20代後半に求められる最低限の貯金額とその考え方について、具体的な数字とともに解説します。
20代後半の平均貯金額と中央値の実態
金融広報中央委員会の調査によれば、20代後半(25~29歳)の平均貯金額はおよそ150万円〜200万円前後ですが、これは一部の高収入者が平均を引き上げている側面もあります。
一方で、中央値で見ると50万円〜100万円程度が現実的なラインとされ、多くの人が「貯金ゼロ〜数十万円」という状況にあるのが実態です。
最低限必要な貯金の目安とは?
「最低限」の貯金とは、突発的な支出に備える生活防衛資金を指すケースが一般的です。これには以下のような考え方があります。
- 生活費の3〜6ヶ月分(例:月15万円の生活費なら45〜90万円)
- 医療費・家電の買い替えなど突発的支出に備える予備費10〜30万円
したがって、少なくとも60〜100万円ほどは確保しておきたいところです。
目的別に貯金を分けて考える
漠然と「貯金をしなければ」と考えるよりも、目的別に貯金の目標を定めることでモチベーションを維持しやすくなります。
たとえば。
- 緊急用資金:60万円
- 結婚・引っ越しなど将来イベント用:100万円
- 自己投資(資格・スキルアップ):20万円
このように、貯金の「使い道」をイメージすると現実的な数字が見えてきます。
毎月どれくらい貯金すべきか
20代後半であれば、手取り収入の20%程度を貯金に回すのが理想とされます。たとえば、月の手取りが20万円なら月4万円の貯金を目指す形です。
収入が不安定な場合は、少額でも「先取り貯金」で自動化して、継続することが大切です。月1万円でも1年で12万円、5年で60万円と積み上がっていきます。
実例:20代後半・年収300万円の場合の貯金戦略
東京都在住のKさん(27歳・年収約300万円)は、月2万円を貯金、1万円を投資信託へ回しています。これにより、1年間で貯金24万円、投資実績約13万円を達成しました。
Kさんは「結婚資金や急病などの不安が減り、心理的にも余裕が出てきた」と語っています。無理せず、続けられる仕組みを作ることが鍵です。
まとめ:20代後半は「備え」の意識を持ち始めるタイミング
20代後半は、社会人生活にも慣れ、将来を見据える大切な時期です。最低限の貯金額は一概には言えませんが、生活費の3〜6ヶ月分+予備費を確保することで、不安の少ない生活を送れるようになります。
貯金は額の大小よりも、「続ける仕組み」と「明確な目的」が成功の鍵です。まずは少額からでも、貯金習慣を身につけてみましょう。
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