バイトでも社会保険加入は義務?引かれる金額と税金の仕組みをわかりやすく解説

社会保険

アルバイト先で「社会保険は絶対に入ってもらいます」と言われて戸惑った経験はありませんか?社会保険に加入すると手取りが減るというイメージを持たれがちですが、実際にどのくらい引かれるのか、そもそも入らなければ税金はかからないのか、正確に理解しておくことが大切です。

社会保険とは?バイトでも加入が必要な理由

社会保険とは、健康保険・厚生年金保険・介護保険などを含む公的制度で、病気や老後、失業などに備える仕組みです。企業にとっても法律上の義務があるため、一定の条件を満たすアルバイトにも加入を求めることがあります。

具体的には、週20時間以上勤務・月額賃金88,000円以上・1年以上の雇用見込みなどの要件を満たすと、パートやアルバイトでも「社会保険の加入対象」となります。

社会保険に入ると引かれる金額の目安

社会保険料は、給与の約15%程度(事業主と折半)と言われていますが、実際には加入する保険の種類や地域によって若干異なります。主に引かれるのは以下の2つです。

  • 健康保険料:およそ8%前後(労使折半)
  • 厚生年金保険料:約18%(労使折半で約9%)

たとえば、月給が10万円の場合、健康保険と厚生年金でおよそ1万5千円前後が差し引かれることになります。

加えて、40歳以上になると介護保険料も発生しますが、若年層であれば基本的に関係ありません。

「社会保険に入らなければ税金は引かれない」は正しい?

この考えは一部誤解を含んでいます。社会保険料と税金(所得税・住民税)はまったく別のものです。たとえ社会保険に加入していなくても、一定の収入があれば税金は引かれます。

たとえば、月給が10万円でも年間収入が103万円を超えれば、所得税の課税対象になります。さらに、翌年には住民税も課される可能性があるため、税金の有無は「収入額」が判断基準になります。

社会保険に入るメリットとデメリット

メリット:

  • 将来受け取れる年金額が増える
  • 健康保険の保障内容が充実(傷病手当金、出産手当金など)
  • 扶養から外れることで家族に負担がかからない

デメリット:

  • 手取り額が減る
  • 加入要件を満たしていないのに加入を求められた場合、雇用条件とのズレが生じる

ただし、社会保険は「将来への投資」とも言えます。厚生年金の加入期間が長くなることで、老後の年金受給額が大きく変わる点は見逃せません。

どのように対策すべきか

社会保険加入が義務付けられている場合、それを断ることは原則できません。しかし、労働時間を調整して加入要件を外れることで、社会保険の対象外とする方法もあります。

たとえば「週の労働時間を19時間以下にする」「月収を88,000円未満に抑える」といった工夫が可能ですが、将来の年金や健康保障を考えると、一概に“損”とは言い切れません。

まとめ:社会保険加入=税金が引かれる、は誤解

社会保険に加入すると、確かに手取りは減りますが、その分だけ充実した保障が得られます。「社会保険に入らなければ税金がかからない」というのは間違いで、収入が一定以上あれば税金は発生します。

正しく理解したうえで、自分にとって最適な働き方や保険加入のスタンスを見極めることが大切です。迷った場合は、勤務先の総務や税理士などの専門家に相談するのもおすすめです。

コメント

タイトルとURLをコピーしました