年収130万円未満で扶養は継続できる？社会保険の扶養条件をやさしく解説

パート勤務をされている方にとって、自分が扶養に入れるかどうかはとても重要なポイントです。特に年収が増える可能性があると、「扶養から外れてしまうのでは？」という不安も出てきます。本記事では、社会保険の扶養条件に関する最新情報と具体的な注意点をわかりやすく解説します。

扶養の判断基準：年収130万円未満とは？

社会保険における扶養認定の主な基準のひとつが「年収130万円未満であること」です。この年収とは、税引き前の見込み年収を指し、通常は過去の実績をもとに今後の収入を推測して判断されます。

扶養に入っている場合でも、年収が130万円以上になれば原則として扶養から外れることになります。

見落としがちなポイントが「交通費や手当も年収に含まれる」という点です。たとえば、月に1万円の交通費が支給されていれば、それも年間12万円として年収に加算されます。

結果的に、基本給が118万円程度であっても、交通費などを含めると130万円を超えてしまうケースがあるため、注意が必要です。

現在の勤務が週20時間未満であれば、パート先での社会保険加入義務は通常発生しません。しかし、勤務時間が増えて20時間を超えると、会社によっては社会保険の加入対象になることがあります。

この場合、年収にかかわらず会社の加入条件を満たせば自分で社会保険に加入し、扶養から外れる可能性が高くなります。

扶養認定の可否は、「現時点の収入」ではなく、「今後1年間の見込み年収」で判断されます。たとえば、年の途中で時給や勤務日数が増えた場合、その時点から130万円を超えるかどうかが再判定されます。

一時的に収入が増える場合でも、恒常的に収入増が見込まれないなら、扶養に留まれる可能性があります。判断は加入している健康保険組合や協会けんぽのルールにもよるため、都度確認が必要です。

たとえば、ある方が年間の収入が交通費込みで128万円の場合、その方が週20時間未満勤務であり、勤務先の社保加入義務もなければ、扶養の継続が可能です。

ただし、この見込み年収が安定して128万円以下に収まるかどうか、また勤務時間が今後増える予定があるかどうかで判断が変わるため、こまめな見直しが重要です。

社会保険の扶養に留まるには、「年収130万円未満」「勤務時間が一定未満」などの複数の条件をクリアする必要があります。特に交通費などの非給与項目も年収に含まれる点を見逃さず、定期的に収入の見込みを再確認することが大切です。

少しでも不安がある場合は、加入している健康保険の窓口に相談して、正確な情報を得るようにしましょう。