銀行の定期積立が満期を迎えたとき、「思ったより利息が少ない」と感じたことはありませんか?その原因の一つが利息に対する税金です。この記事では、定期積立の仕組みや税引き後の実際の受取額、普通預金との違い、そして本当に定期積立が得かどうかを解説します。
定期積立の利息にかかる税金の正体
定期積立で得られる利息には、原則として20.315%(所得税15.315%+住民税5%)の源泉分離課税がかかります。つまり、仮に利息が1,000円ついたとしても、手取りは796.85円になります。
この税金は自動的に差し引かれるため、通知を見て「減っている」と感じるのは自然なことです。
定期積立と普通預金の違いとは?
定期積立は、毎月一定額を自動で積み立てていく預金方式です。金利は普通預金より高めに設定されていることが多いですが、昨今の低金利下ではわずかな差にとどまることがほとんどです。
一方、普通預金はいつでも出し入れ可能で金利は低い(例:年0.001%)ですが、利便性に優れています。
実例で比較:100万円を1年間預けた場合
例として、100万円を1年間、年利0.002%の普通預金と年利0.01%の定期積立に預けた場合の利息を比較してみましょう。
預金種別 | 年利 | 利息(税引前) | 税引後利息 |
---|---|---|---|
普通預金 | 0.002% | 20円 | 15.37円 |
定期積立 | 0.01% | 100円 | 79.69円 |
このように、定期積立のほうが手取り利息は多いですが、数十円〜数百円の違いしかありません。
「使わない通帳」なら定期積立しないと損?
使う予定がないお金をただ普通預金に寝かせておくのはもったいないと感じがちですが、金利差がわずかであれば無理に定期積立にするメリットは薄いかもしれません。
特に金利が0.01%以下であれば、税引きによる利息の差もごくわずかです。それよりも、急にお金が必要になったときに引き出しづらいというデメリットが気になることもあります。
非課税制度「マル優」などを活用する手も
利息から税金を引かれたくないなら、「マル優(障害者等の少額貯蓄非課税制度)」の利用も検討できます。
対象者であれば、最大350万円までの預金利息が非課税となり、定期積立の利息も満額受け取れます。詳細はこちらのゆうちょ銀行公式サイト [参照]を確認してください。
まとめ:定期積立が損かどうかは目的と金額次第
定期積立は貯蓄の習慣をつけるには有効ですが、金利が低いため、税引き後の利息はごくわずかです。「ほとんど引き出さない通帳だから」という理由だけで定期積立にしても、期待したほどの利息が得られないこともあります。
利便性や資金拘束の有無を考慮しながら、定期積立か普通預金かを選ぶのが賢い判断と言えるでしょう。
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