借入金の返済プランを立てる際、単に「月いくら返済するか」だけでなく、返済が遅れた場合の利息や総返済額の変化についても理解しておくことが重要です。特に、予定より返済が延びた場合、実質的な金利負担がどうなるのかは見過ごせないポイントです。本記事では、14.5%の金利で20万円を借りたケースを例に、返済遅延が金利に与える影響をシミュレーションします。
借入条件と返済パターンの前提
今回の想定では、金利年率14.5%、元本20万円、毎月2万円ずつ返済するという10ヶ月返済計画がスタート地点です。しかし、2ヶ月目と4ヶ月目の返済が遅れたことにより、結果的に返済期間が12ヶ月に延長されました。
この場合、返済遅延が利息計算に影響を及ぼし、当初想定していたよりも返済総額が増えることになります。
遅延がもたらす利息負担の増加
14.5%の年利ということは、月利で換算するとおおよそ1.208%です。例えば、2ヶ月目に返済がなかった場合、元本残高がそのまま維持されるため、翌月の利息は高くなります。遅延が複数回あれば、利息は複利的に積み重なっていくことになります。
例えば以下のような簡易的な利息増加の例を示します。
月 | 返済額 | 元本残高 | 加算利息(概算) |
---|---|---|---|
1ヶ月目 | ¥20,000 | ¥180,000 | ¥2,416 |
2ヶ月目 | 未払い | ¥180,000 | ¥2,174 |
3ヶ月目 | ¥20,000 | ¥160,000 | ¥2,090 |
4ヶ月目 | 未払い | ¥160,000 | ¥1,932 |
このように、返済しなかった月の分、追加の利息が発生するため、結果として返済総額が2万円以上増加する可能性があります。
実質金利はどう変わる?
「実質金利」とは、元本に対して支払った利息の割合です。返済期間が延びるほど、支払う利息が増えるため、実質的な金利負担は上昇します。仮に10ヶ月で終えていれば総利息が約13,000円前後だったものが、12ヶ月に延びることで15,000円〜17,000円になる場合も。
これは年率換算では15%超となる可能性もあり、結果的に「金利が高くなった」と感じる要因になります。
返済遅延の影響を最小限に抑える方法
- 遅延を避けるため、口座にあらかじめ返済分を確保しておく
- 返済予定日をカレンダーやアプリで管理する
- やむを得ず遅延した場合は、できるだけ早く支払いを行う
これらの対策を取ることで、不要な利息支払いや信用情報への影響を避けられます。
まとめ:返済遅延は金利に直結する重要ポイント
借入金の返済では、スケジュール通りに支払うことがもっとも重要です。たとえ小さな遅延であっても、積み重なることで金利負担が大きくなる可能性があります。特に高めの金利設定のローンでは、返済計画をしっかり立て、遅延を防ぐことが賢明な資金管理と言えるでしょう。
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