定期預金にお金を預ける際、「1年満期」と「短期の元利自動継続型」ではどちらが得なのか気になる方も多いでしょう。本記事では、金利0.2%で100万円を1年間預けた場合を想定し、「1年満期」と「1週間満期の元利自動継続」を比較しながら解説します。
元利自動継続定期とは?
元利自動継続とは、満期時に元金と利息を合算して再び同じ期間で自動的に定期預金として預け直す仕組みです。たとえば1週間満期であれば、1週間ごとに利息が上乗せされた金額が再預けされます。
一方、元本のみを継続する「元金自動継続型」もありますが、今回は利息も含めて継続する元利自動継続を対象にします。
1年満期の定期預金との比較
それでは、以下の2つのケースで実際の利息の違いを見てみましょう。
- ① 1年満期・金利0.2%の定期預金に100万円を預ける
- ② 1週間満期・金利0.2%で元利自動継続を52回繰り返す(1年分)
①の場合、利息は以下の計算になります。
利息 = 1,000,000 × 0.002 = 2,000円(税引前)
②の場合、毎週利息が複利で増えるため、理論上はほんのわずかに増えます。しかし、現実には次のような点で利息差はほぼありません。
- 銀行は利率の端数を切り捨てる場合が多く、実際の複利効果が小さい
- 自動継続ごとに利率が見直される可能性がある
- 税金(20.315%)の影響で、利息が都度課税されると逆に不利になる可能性がある
具体的な計算例:元利自動継続の複利効果
利息を毎週の複利で計算した場合、以下のようになります。
条件 | 利息(税引前) |
---|---|
1年満期(単利) | 2,000円 |
1週間満期 × 52回(複利) | 約2,009円 |
たったの9円の差しかありません。しかもこれは税引前の理論値であり、実際の運用では誤差に等しい差になります。
選ぶ際のポイント
金利が同じである限り、元利自動継続と1年満期でほぼ利息に差はありません。むしろ。
- 利率が将来下がる可能性がある場合は、今の金利で1年固定の方が有利
- 金利が上がる可能性があるなら、短期の継続型の方が将来の利回りが上がる可能性
また、銀行によっては元利自動継続時に自動で金利が見直される場合もあるため、契約内容をよく確認することが重要です。
まとめ:利息の違いはごくわずか、選ぶなら目的で
金利0.2%という同じ条件下であれば、1年満期と1週間ごとの元利自動継続の利息の差はごくわずかで、実際にはほとんど差がありません。
選択する際には、将来の金利変動や流動性、税制面の違いなども考慮して、自分に合った預け方を検討するのが賢明です。
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