家計簿アプリは日常の支出管理に便利ですが、「現金」や「PayPay」「PASMO」など複数の決済手段を使っている方にとっては、資産や負債を自由にカスタマイズできるアプリが求められます。本記事では、弥生会計のように資産科目や負債科目を自由に設定できる家計簿アプリを紹介し、それぞれの特徴や活用方法について解説します。
一般的な家計簿アプリでは資産・負債管理が難しい理由
多くの無料または簡易的な家計簿アプリは「支出・収入」の記録に特化しており、資産の種類(たとえば現金、銀行口座、電子マネー)や負債(クレジット残高、ローンなど)を独自の科目で細かく分けることができません。
特に、PayPayやd払いといったキャッシュレス決済は「一時的に立て替えて支払う」ため、実質的には「負債」に近い性質を持つにもかかわらず、支出として一括計上されるケースが多く、資産・負債の内訳が不明瞭になります。
資産負債管理に強い家計簿アプリ3選
1. MoneyForward ME(マネーフォワードME)
連携できる金融機関の数が非常に多く、銀行口座・証券・クレカ・電子マネーを統合管理可能。プレミアム版では資産科目のカスタマイズも柔軟に対応。
2. Zaim(ザイム)
科目設定が比較的柔軟で、資産と負債を分けた可視化ができる。CSV出力機能もあり、エクセル等で詳細分析が可能。
3. OsidOri(オシドリ)
夫婦やパートナーと家計を共有できる点が特徴。資産ごとの分類や負債設定も比較的柔軟に設定可能で、複数の支払い手段を使う家庭に適している。
実際の使い方と設定例
たとえば「PayPayで買い物をした」場合、以下のように入力することで実際の資産と負債を把握できます。
- 支出:食費 2,000円(手段:PayPay)
- 資産:PayPay残高 -2,000円(資産減)
- もしくは:クレジットチャージ 2,000円 → PayPay支払い(チャージ元との関係も管理)
このように、家計簿アプリ側で支払手段別の資産を設定できる場合、より正確なキャッシュフローの追跡が可能です。
弥生会計のような仕訳・帳簿が必要な場合
より会計的に詳細な入力が必要な場合は、弥生の「やよいの青色申告オンライン」や「フリー(freee)」などのクラウド会計ソフトが最適です。これらは家計簿アプリではなく、本格的な会計ソフトですが、個人でも使用可能で、資産・負債・収入・費用すべてを勘定科目単位で記録できます。
例えば、以下のような仕訳が可能です。
日付 | 借方 | 貸方 | 金額 |
---|---|---|---|
2025/06/25 | 食費 | PayPay残高 | 2,000円 |
2025/06/26 | PayPay残高 | 三井住友カード | 2,000円 |
自分の使い方に合ったアプリの選び方
アプリ選定のポイントは以下の通りです。
- 自動連携の範囲(銀行・電子マネー・クレカ)
- 資産科目・負債科目の編集可否
- 予算管理や月次レポートの有無
- アプリのUI/UX(続けやすさ)
実際に使ってみて、記録が続けやすいかどうかを重視するとよいでしょう。
まとめ:資産と負債の可視化ができる家計簿アプリを選ぼう
複数の決済手段を使っている方にとって、資産・負債の内訳をしっかり把握することは非常に重要です。特にPayPayやPASMO、クレジットカードなどを併用している場合、仕訳の精度が求められます。
「MoneyForward ME」「Zaim」「OsidOri」などは、資産管理に強く、負債も視覚的に管理しやすいため、弥生会計のような詳細な管理に近いことが可能です。目的に応じた家計簿アプリを選び、より正確な家計管理を目指しましょう。
コメント