年金だけでは生活が厳しい高齢者や障害者を支える制度として注目されている「年金生活者支援給付金」。この記事では、制度の概要や支給対象、障害年金受給者が対象になるかどうか、そして申請の具体的な流れについてわかりやすく解説します。
年金生活者支援給付金とは?
年金生活者支援給付金は、消費税率引き上げに伴う「所得の少ない年金受給者」への支援として創設された国の給付制度です。給付は毎月の年金に上乗せされる形で行われ、支給には申請が必要です。
支給対象は大きく以下の3つに分類されます。
- 老齢年金受給者向け給付金
- 障害年金受給者向け給付金
- 遺族年金受給者向け給付金
障害年金を受け取っている人も対象になる?
はい、障害基礎年金を受け取っている方も支給対象となります。ただし、支給要件を満たす必要があります。具体的には次の2つです。
- 受け取っている障害基礎年金に係る障害の状態が、等級1級または2級であること
- 本人の前年の所得が一定額以下であること(2024年度目安で、年収約122万円以下など)
なお、障害厚生年金のみを受給している場合は対象外となるため注意が必要です。
給付金の金額と支給時期
障害年金受給者に対する給付額は、2024年度の場合で月額約6,275円(年額約75,300円)が目安です。この給付金は、通常の障害年金とあわせて年6回(偶数月)に支給されます。
支給対象であっても、申請手続きを行わないと受け取れないので注意しましょう。
申請手続きの流れ
申請には以下の手続きが必要です。
- 最寄りの年金事務所や市区町村役場の窓口で申請書を入手
- 必要事項を記入して、郵送または窓口で提出
- 審査を経て、支給決定通知が届く
初めて障害基礎年金を受給する方については、年金請求と同時に「支給対象者に該当しているかどうか」も確認されるため、該当する場合は申請書類も同時に送付されるケースがあります。
申請し忘れや見落としに注意!
実際に、制度があることを知らずに申請していなかったというケースは少なくありません。年金機構や自治体からの案内が届いても放置してしまわないように気をつけましょう。
また、既に障害年金を受給していても、住所変更などにより通知が届かないこともあるため、定期的に最新情報を年金機構の公式サイトで確認しておくことをおすすめします。
まとめ:障害年金受給者も申請すれば給付金が受け取れる
年金生活者支援給付金は、障害基礎年金の受給者にも大きな支えとなる制度です。ただし、自動的には支給されず、申請が必要なため、忘れずに手続きを行いましょう。支給要件や給付額は年度ごとに変更されることがあるため、最新の情報は日本年金機構の公式ページでご確認ください。
コメント