ゆうちょ銀行では原則として一人につき一つの総合口座しか作れないというルールがあります。それにもかかわらず、「通帳が二冊ある人」を見かけたことがある人もいるでしょう。この記事では、その理由や背景、そして例外的なケースについて詳しく解説します。
通帳二冊持ちはありえる?その理由とは
まず大前提として、ゆうちょ銀行では一人が開設できる総合口座は原則1つです。ですが、「通帳が2冊ある=2口座ある」とは限りません。以下のようなケースで通帳が複数冊になることがあります。
1つ目の例が、通帳の再発行です。通帳がいっぱいになった場合や、磁気不良、破損などがあると再発行されます。この場合、新しい通帳と古い通帳の2冊が手元にある期間が一時的に発生します。
旧ぱるる口座など別種の口座との併用
かつては「ぱ・る・る」という愛称で親しまれた郵便貯金(現ゆうちょ銀行)時代の口座を持っている人もいます。これと現在の口座は別扱いになることもあり、制度移行期に2種類の通帳を持っていた人が存在します。
たとえば、旧郵便局時代に通常貯金と定額貯金で別通帳を発行されていたケースなどが該当します。
ゆうちょの「振替口座」も実は通帳あり
事業主や団体などが利用する「振替口座」も通帳が発行されます。これは総合口座とは異なる性質の口座であり、一般個人が持つには制限がありますが、名義が異なれば所有は可能です。
たとえば、自営業の屋号付き口座を1つ、個人用の通常口座を1つ持っている人などがこれに該当することがあります。
口座統合や制度変更にともなう例外も
制度の変遷や銀行側の方針変更により、一時的に複数口座を保有していた人がいたこともあります。特に地方の一部郵便局では例外的に2口座を作成できた時代があったとの情報もあります。
これはゆうちょが完全民営化される前後で制度が変わっていく過程で生まれた例外ケースです。
家族名義と混同している可能性も
意外と多いのが、「家族名義の通帳を自分のものと勘違いしているケース」です。たとえば、親が子どものために作った通帳を本人が保管している場合、「自分の通帳が2冊ある」と誤認していることがあります。
特に兄弟で同じような名義の場合、通帳だけ見ても判断がつきにくいため注意が必要です。
まとめ:通帳が二冊でも口座が二つとは限らない
ゆうちょ銀行の通帳が複数冊あるからといって、必ずしも複数口座を所有しているわけではありません。再発行・制度変更・別種口座・旧制度・家族名義など、理由はさまざまです。
もし手元に複数通帳があり、状況がよくわからない場合は、ゆうちょ銀行の窓口で確認してみると安心です。今後も制度変更がある可能性もありますので、正しい知識で管理していきましょう。
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