転職にともなう保険の切り替えは、多くの人が一度は悩むポイントです。退職から再就職までの期間が短くても、国民健康保険(国保)への加入と社会保険(社保)への加入が一時的に重複してしまうことは珍しくありません。今回は、そんなケースにおける国保脱退の手続きや保険税の取り扱いについてわかりやすく解説します。
なぜ国保と社保が重複するのか
退職後すぐに新しい職場が決まっていても、社保の資格取得証明書が発行されるまでに時間がかかることがあります。そのため、いったん国保に加入しなければならないという案内を市区町村から受けることが多くあります。
このように、制度上のタイムラグによって国保と社保が数日~1週間程度重複するケースはごく普通に起こり得ることなのです。
重複期間中の保険税はどうなる?
重複したまま何もしなければ、国保の保険税が発生し続けます。ただし、後から社保の加入日が確認できる書類(たとえば健康保険証のコピーや資格取得証明書)を提出することで、国保は遡って脱退処理がされ、重複期間中の保険税は「不要」として減額・還付される可能性があります。
そのため、手続きの遅れによって一時的に請求が届いたとしても、焦る必要はありません。
必要な手続きと持参書類
市区町村の窓口で国保の脱退手続きを行う際には、以下の書類が必要となります。
- 新しい職場の健康保険証(写し)
- 資格取得証明書(会社から発行)
- 本人確認書類(免許証など)
- 印鑑(不要な自治体もあり)
これらを持参して国保担当窓口に行けば、脱退手続きが可能です。すでに請求書が届いている場合は、その請求書も一緒に持参するとスムーズです。
実際にかかる可能性のある保険税の例
例えば、年収250万円前後の方が一人暮らしで国保に加入した場合、月額でおよそ1万2,000円~1万8,000円程度の保険税がかかる可能性があります。もし国保と社保が約1週間だけ重複していた場合、計算上はその7日分に相当する日割り保険税が発生しますが、きちんと手続きすればほぼ全額が不要扱いになります。
大切なのは、社保加入の証明を速やかに提出することです。
まとめ:焦らず、正しく手続きすれば損はしない
国保と社保が一時的に重複するのは珍しくありませんが、適切な書類を揃えて国保脱退の手続きを行えば、保険税が二重にかかる心配はほとんどありません。
保険税が請求されたとしても、後から修正・還付が可能なケースが多いため、まずは新しい健康保険証や資格取得証明書を用意し、早めに市区町村へ相談に行きましょう。
コメント