長年にわたって返済を続けた消費者金融の借入を完済したあと、「自分の信用情報に傷がついていないか」と不安になる方は少なくありません。この記事では、アコムをはじめとする貸金業者との返済履歴と、信用情報に与える影響について、専門的な視点からわかりやすく解説します。
信用情報とは何か?その基本を押さえよう
信用情報とは、個人の借入や返済に関する履歴を記録した情報で、ローンやクレジットカードの審査時に重要な判断材料となります。国内ではCIC、JICC、全国銀行個人信用情報センター(KSC)の3機関が情報を管理しています。
アコムはCICとJICCに加盟しており、返済状況などはこれらの機関に定期的に報告されています。延滞が一定期間続くと、いわゆる「金融事故」として記録される場合があります。
1ヶ月〜2ヶ月の延滞は信用情報にどう記録される?
信用情報機関では、延滞があった場合、次のように記録されます。
- 61日以上または3ヶ月以上の延滞:異動情報(いわゆるブラックリスト)として登録される
- 61日未満の延滞:遅延情報として登録されることがある
1ヶ月程度の遅れでも、複数回繰り返すと「延滞癖」と見なされ、スコアが下がる可能性があります。金融機関によっては慎重に審査されるようになります。
一括返済した場合でも過去の履歴は残る
完済したからといって、過去の延滞履歴がすぐに消えるわけではありません。CICやJICCでは、完済後も5年間は情報が保持されます。
たとえば「2023年に一括返済した場合、2028年まで過去の延滞情報が参照可能」ということになります。ただし、時間の経過とともに影響は薄れていき、他の健全な利用履歴でカバーできることも多いです。
督促ハガキや電話無視はどこまで影響する?
2ヶ月近く返済が滞り、アコムから督促のハガキや電話があった場合でも、延滞が60日未満であれば「異動情報」には該当しません。ただし、CICの「入金状況」欄に「A(未入金)」と記録されることがあります。
また、ハガキに「一括請求を行う可能性」などの記載があると、それは法的措置の手前という意味合いもあるため、金融機関側はその記録を重視します。
信用情報を確認する方法と対処法
信用情報に不安がある場合は、自分で開示請求を行うことができます。CICやJICCの公式サイトでオンライン・郵送・窓口のいずれかで申し込みが可能です。
信用情報をチェックすることで、過去の延滞履歴や完済状況を正確に把握でき、今後の対策に役立ちます。今後の金融商品利用に備えて、一度は確認しておくことをおすすめします。
まとめ|返済の遅れは信用情報に影響するが時間と対策で回復可能
アコムでの1〜2ヶ月の延滞があっても、即座にブラックリストに載るわけではありません。ただし記録として残る可能性はあり、ローン審査などで影響することもあるため注意が必要です。
完済した後も5年間は情報が保有されることを念頭に置きつつ、これからの信用回復に向けて、計画的な金融行動を心がけましょう。
コメント