医療費控除の計算方法と戻ってくる金額の目安

医療費控除は、年間の医療費が一定額を超える場合に税金の一部が還付される制度です。例えば、総額15万円の医療費を支払った場合、どれくらい戻ってくるのでしょうか？この記事では、医療費控除の仕組みと、実際にいくら戻ってくるかを具体例を交えて解説します。

医療費控除とは？

医療費控除とは、1年間に支払った医療費が一定の金額を超えた場合、その超過分を所得から差し引いて税金を軽減できる制度です。この控除を利用することで、税金が戻ってくる可能性があります。

医療費控除の対象には、自己負担した診療費や薬代、入院費用などが含まれます。ただし、家族の医療費も対象となるため、家族全員分を合算して申請することができます。

医療費控除は「支払った医療費の総額」から「保険金や給付金で補填された金額」を差し引き、その額が10万円または所得金額の5％を超える部分が控除対象となります。

具体的には、以下の式で計算されます。

例えば、総額15万円の医療費を支払った場合、自己負担額が15万円でも、もし保険金などで一部補填された場合、その分は差し引かれます。

医療費控除の還付金額は、税率や所得金額によって異なります。以下の例で計算してみましょう。

所得が500万円の方の場合、医療費が15万円ならば、控除額は次のように計算されます。

次に、この5万円に対して税率がかかります。所得税の税率は、所得額に応じて異なりますが、所得500万円の場合、税率は20%です。

したがって、5万円 × 20% = 1万円が還付される金額となります。

所得が1000万円の場合、税率が30%になるため、還付金額は次のように計算されます。

5万円 × 30% = 1.5万円が還付される金額となります。

医療費控除を申請するには、確定申告を行う必要があります。申告の際には、医療費の領収書をもとに、支払った医療費を計算し、申告書に記入します。また、必要に応じて証明書を添付することもあります。

確定申告は毎年2月16日から3月15日までの間に行う必要があります。これを過ぎると、申告ができなくなるため、期間内に必ず申請を行うようにしましょう。

医療費控除を活用するためのポイントは、以下のような点に注意することです。

領収書をしっかり保管する: 医療費控除を受けるためには、支払った医療費の証拠として領収書が必要です。全ての医療費について、領収書を整理しておきましょう。
家族全員分を合算する: 家族の医療費も合算して申請できます。家族全員の医療費を漏れなく申告しましょう。
早めに申告する: 申告期限を過ぎると控除を受けることができません。余裕をもって申告をしましょう。

医療費控除を利用することで、支払った医療費の一部が税金として還付されます。総額15万円の医療費を支払った場合、所得や税率に応じて戻ってくる金額は異なりますが、しっかりと申告を行うことでお得に税金を軽減できます。

申告を行う際には、必要な書類を整え、早めに手続きを行いましょう。医療費控除を上手に活用して、税負担を軽減しましょう。