飛び石でフロントガラス交換、なぜ3等級ダウン?自動車保険の等級制度を徹底解説

自動車保険

自動車のフロントガラスが飛び石で割れてしまった場合、多くの方が保険を使って修理や交換を行うことを検討します。しかし、「1等級ダウンだと思っていたのに、なぜか3等級も下がっていた」というケースに直面する方もいます。本記事では、自動車保険における等級ダウンの仕組みと、飛び石事故時に起こりうる等級変動について詳しく解説します。

自動車保険の等級制度とは?

自動車保険では「ノンフリート等級制度」が導入されており、事故を起こさずに過ごした年数に応じて等級が上がり、保険料が割引されます。逆に、保険を使って補償を受けると等級が下がり、翌年以降の保険料が上がる仕組みです。

等級は通常1〜20等級まであり、6等級(新規)からスタートするのが一般的です。

飛び石によるフロントガラス破損は何等級ダウン?

飛び石によるフロントガラスの破損は、原則として「車両保険」で補償されます。この際、保険の種類によって等級への影響が異なります。

  • 車両保険を使う:原則として3等級ダウン
  • 車両保険を使わず自己負担:等級変動なし

つまり、飛び石による損害であっても、保険を使えば「事故」として扱われ、通常の車両事故と同じく3等級下がるということになります。

1等級ダウンと誤解されやすい理由

よく「飛び石は自然災害のようなものだから1等級程度で済むのでは?」と誤解されがちです。実際には、損保会社の規約上「車両保険の使用=事故1件」とカウントされるため、等級は3等級ダウンし、さらに事故あり係数適用期間が3年間加算されるのが一般的です。

例えば、損保ジャパンや東京海上日動など大手損保でもこのルールに準じています。

「等級すえおき特約」で影響を抑える方法

保険会社によっては「等級すえおき特約」という制度を用意しており、これを付けていれば事故を1回起こしても等級が下がらない、あるいは影響を最小限に抑えることができます。ただし、適用には条件があります。

  • 初回の事故であること
  • 事故の種類が限定されている(単独事故やガラス破損など)

保険更新時に特約の有無を確認することで、今後のリスクを軽減できます。

実例でわかる!フロントガラス交換の保険使用の影響

たとえば、15等級で無事故だったAさんが飛び石でフロントガラス交換を行い保険を使用したところ、次年度の等級は12等級にダウン。さらに事故あり係数が3年間適用され、保険料は年6万円増加しました。

結果的に修理代が10万円だったとしても、数年にわたって保険料が増加するため、実質的な負担は大きくなります。

まとめ:飛び石でも油断せず、保険利用は慎重に

飛び石によるフロントガラス破損でも、保険を使えば通常の事故と同様に3等級ダウンとなります。これは「事故の内容」ではなく「保険を使ったかどうか」で判断されるためです。補償を受ける前に、将来的な保険料の上昇や特約の有無を確認し、総合的に判断することが重要です。

不安な場合は、代理店や保険会社に事前相談をしてから手続きを進めましょう。

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