派遣先での就業が数日で終わった場合、「社会保険の手続きはどうなっているのか?」と不安になる方も多いでしょう。今回は、派遣会社と雇用契約を結んで実質2日間だけ働いたケースにおいて、社会保険がどう扱われるのかを詳しく解説します。
派遣会社との雇用契約だけで社会保険の手続きは進むのか?
原則として、社会保険の加入は「雇用契約を結んだ」ことだけではなく、「実際の勤務条件」が満たされたかどうかによって決まります。厚生年金・健康保険への加入が必要な基準は以下の通りです。
- 1週間の労働時間が20時間以上
- 月収88,000円以上(社会保険適用拡大事業所)
- 31日以上の継続雇用見込みがある
たった2日間で契約終了した場合、上記の条件を満たしていないことがほとんどなので、派遣会社が社会保険の加入手続きを進めている可能性は極めて低いと考えられます。
実際に保険証が発行されていないなら加入していない?
社会保険の加入が手続きされると、通常1~2週間以内に健康保険証が交付されます。しかし、2日間の勤務だけで退職しているような場合、保険証は発行されず、「資格取得届」そのものが提出されていないこともあります。
それでも心配な場合は、派遣会社の労務担当者へ連絡し、「社会保険加入手続きの有無」について確認するのが最も確実です。
すでに新しい職場で社会保険証を受け取った場合の影響
新たな勤務先で社会保険に加入し、保険証を受け取っているなら、現時点での保険加入先は新しい会社ということになります。万が一、派遣会社側で2日間の勤務でも保険加入手続きがされていた場合、資格の重複が起きている可能性があります。
そのような場合は、「資格取得届の取消手続き」または「資格喪失届」の提出が必要です。
万が一、2日でも社会保険加入になっていたらどうなる?
非常に稀ですが、会社側の事務手続きの都合で、2日間だけでも「社会保険の資格取得届」が出されてしまうこともあります。そうなると、
- 保険料が日割りで請求される
- 資格喪失届を出さない限り、前の会社に保険記録が残る
- 国保に加入しようとしたときに支障が出る可能性がある
このような事態を避けるためにも、「加入履歴の確認」や「喪失手続きの有無」の確認は早めに行っておくと安心です。
社会保険の加入履歴はどこで確認できる?
加入履歴を確認したい場合、次のような方法があります。
- 派遣会社に直接確認する
- 日本年金機構の「ねんきんネット」で年金記録を確認
- お住まいの市区町村の窓口で健康保険の資格確認
特に「ねんきんネット」では、厚生年金の加入履歴が数ヶ月後に反映されるため、長期的な確認に役立ちます。
まとめ:勤務が短期なら、社会保険加入の可能性は低い
・2日間の短期就業では、社会保険手続きが行われていない可能性が高い。
・念のため、派遣会社に「社会保険の手続きがされたかどうか」を確認しましょう。
・新しい就業先ですでに保険証をもらっていれば、今の保険はそちらに一本化されています。
・不安な場合は「ねんきんネット」や役所窓口で履歴確認を。
社会保険は重要な公的制度なので、小さな不安もそのままにせず、早めに確認を取ることが大切です。
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