社会保険に加入していたのに国民健康保険の納付書が届く理由とは?制度の仕組みと対処法を解説

国民健康保険

「令和6年度は会社の社会保険に加入していたのに、国民健康保険の納付書が届いた…」という経験は、実は意外と多くの人が直面しています。今回は、社会保険と国民健康保険の仕組みの違いや、なぜ納付書が届いてしまうのか、どう対処すべきかをわかりやすく解説します。

社会保険と国民健康保険は完全に別の制度

まず基本的な理解として、社会保険(健康保険)は会社を通じて加入する保険で、国民健康保険は個人が市区町村を通じて加入する保険です。この2つは重複加入できないルールになっています。

会社に勤めている期間中は社会保険に加入していれば国民健康保険の加入は不要ですが、会社の退職や転職時の切り替えのタイミングによって、重複して手続きが発生するケースがあります。

なぜ社会保険に加入していたのに国保の納付書が届いたのか

このような通知が届く原因の多くは、市区町村側が社会保険加入の情報をリアルタイムで把握できていないことにあります。特に年度の切り替わり時期(4月)や転職時期などは、国民健康保険と社会保険の登録状況が市区町村に届くまでに時間差があるため、「加入していない」と見なされて自動的に国保の請求が届く場合があります。

また、前年度に国民健康保険に加入していた人が社会保険に切り替えた際、切り替えの申請がされていない、または市区町村がその事実を把握していないと、国保の保険料が誤って請求されることもあります。

確認すべきポイントと対処方法

  • 社会保険への加入時期がいつからか(正確な日付)
  • 市区町村への国民健康保険脱退の手続きが行われたか
  • 勤務先が保険証の発行を行っていたか

これらを確認した上で、市区町村の国民健康保険窓口に直接問い合わせを行いましょう。多くの場合、社会保険の保険証や加入証明書の提示により訂正手続きが可能です。

誤って納付してしまった場合はどうなる?

すでに納付してしまった場合も、心配はいりません。社会保険の加入証明があれば、過誤納(払いすぎ)として還付申請が可能です。手続きには時間がかかることもありますが、正式に手続きをすれば返金されます。

たとえばAさん(30代・女性)は4月に転職して社会保険に切り替えたものの、6月に国保の納付書が届いたため市役所に確認。証明書を提出し、誤って納付した1期分が2ヶ月後に返金されました

まとめ:焦らず確認・対応を

国民健康保険と社会保険は制度が異なるため、切り替え時にはどうしても混乱が起こりやすいです。大切なのは、「なぜ納付書が届いたのか」を焦らず確認し、市役所にしっかりと情報を伝えること。必要であれば還付手続きも忘れずに行いましょう。

万が一納付が必要であった場合も、分割払いや減免制度がある場合もあります。困った時はひとりで悩まず、行政窓口に相談することをおすすめします。

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