厚生年金を支払うことで、国民年金の分もカバーされるという仕組みがある一方、年金については複雑な点が多いです。特に、国民年金の支払いが終わっている状態で厚生年金に加入した場合、どのような影響があるのか、また老齢基礎年金は増えるのかという点について説明します。
厚生年金と国民年金の違い
まず、厚生年金と国民年金は異なる年金制度であり、それぞれの目的や内容が異なります。国民年金は全ての国民が加入する基本的な年金制度で、主に老後の生活を支えるための基礎年金です。一方、厚生年金は会社員や公務員が加入する年金で、国民年金に上乗せする形で支給されます。
厚生年金は、収入に応じて支給額が決まるため、国民年金よりも高額な支給を受けることができる場合が多いです。国民年金の支払いが終了している場合でも、厚生年金は給与に基づいて支払われるため、別途掛け金が発生します。
厚生年金加入後の老齢基礎年金への影響
質問にあるように、すでに国民年金を40年支払っている場合でも、厚生年金に加入することによって老齢基礎年金(国民年金部分)は増えません。老齢基礎年金は国民年金だけで計算され、厚生年金の加入は国民年金の額に影響を与えません。
しかし、厚生年金に加入することによって、将来の年金受給額が増えることになります。厚生年金は、給与に基づいて支払われるため、その分、年金額が増えることになります。したがって、老齢基礎年金は増えませんが、厚生年金分は加算されて支給されます。
厚生年金の負担割合と支払い額
厚生年金に加入すると、保険料は給与から天引きされ、会社と折半して支払います。現在、厚生年金の保険料率はおおよそ18.3%で、これを労使で半分ずつ負担します。したがって、質問にあるように「9.15%」という割合は、労働者側の負担分に相当します。
この保険料は、給与額に応じて支払われるため、給与が高ければその分、厚生年金の支給額も増えることになります。また、会社が負担する分もあるため、総じて、個人負担だけでは国民年金よりも負担が軽い場合もあります。
厚生年金加入後の年金額の増加
厚生年金に加入することで、将来の年金額は増えますが、増加するのはあくまで厚生年金部分であり、老齢基礎年金部分(国民年金)は変わりません。例えば、6月までに国民年金の納付が終わっている場合、その期間分の基礎年金はすでに決まっており、厚生年金の加入はその基礎年金に影響を与えないという点に注意が必要です。
それでも、厚生年金に加入することで、より充実した年金受給が期待できるため、老後の生活の安定に大きく寄与することになります。
まとめ
厚生年金に加入すると、老齢基礎年金(国民年金部分)は増えることはありませんが、厚生年金分の受給額が増えるため、全体の年金額は増加します。会社と折半で支払う厚生年金の割合は9.15%で、これが給与に基づいて算出されます。年金制度を理解し、厚生年金と国民年金の関係を把握することが重要です。
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