完済したはずの車のローンについて、9年後にオリエントコーポレーション(オリコ)名義で督促が来ると驚かれる方は少なくありません。本記事では、完済後の請求が来る理由や法的根拠、そして安心して対応するためのポイントをわかりやすく解説します。
完済後でも請求が来ることがある理由とは?
完済後にも請求や督促が届く背景には、「期限の利益喪失条項」や保証人への求償など契約条項に基づくリスクがあります。
たとえば、契約時に「滞納等で期限の利益を失った場合、一括返済を求める」といった条項があれば、延滞があった時点で残債一括請求される可能性もあります。
消滅時効はいつから?9年後の請求に時効は効くのか
オリコなど消費者向けローンの債権については、最終返済または期限到来から5年が消滅時効期間とされています:contentReference[oaicite:0]{index=0}。
つまり最終返済から5年以上たっていれば、内容証明で時効援用を行うことで、請求権を消滅させることが可能です:contentReference[oaicite:1]{index=1}。
時効援用とは?手続きと注意点
「時効援用」とは、正式に『消滅時効が成立しています』と意思表示することで法的効力を得る手続きです。
- 最終取引(最終返済)から5年以上経過していることを確認
- 内容証明郵便によりオリコへ時効援用通知書を送付
- 督促電話を無視してはいけないが、承認につながる言動を避ける
なお、債務を承認するような発言や一部返済を行うと、時効が中断し再スタートするリスクがあります:contentReference[oaicite:2]{index=2}。
督促が来たら最初に確認すべき項目
- 請求書の内容:契約番号・最終返済日・請求金額
- 信用情報の確認:CICなどに延滞情報が残っているか
- 時効援用の可否:最終返済から5年以上かどうか
この確認により、弁護士・司法書士に相談すべきか、自力で時効援用書類を作成すべきかを判断できます。
一括で支払うべき?分割でも大丈夫?
督促書に従って5000円ずつの分割払い提案もできますが、分割に応じると債務承認=時効が中断される可能性があります。
分割の提案をする際も、細心の注意が必要です。可能であれば、専門家を通じて交渉することをおすすめします。
時効が成立していない場合の対応
最終返済から5年未満であれば時効援用はできず、支払義務は残ります。
その場合でも、任意整理などを通じて返済条件の見直しや利息軽減を交渉できます。
まとめ|冷静に対応すればリスクを回避できる
車のローン請求が9年後に突然来たとしても、最終返済から5年以上経過していれば消滅時効が成立している可能性が高いです。
まずは請求書と最終返済日を確認し、時効援用の準備を。必要に応じて専門家に相談しながら、安心して対応しましょう。
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