130万円の壁とは?扶養から外れないために知っておくべき勤務時間と収入の関係

社会保険

パートやアルバイトで働く方にとって、年間130万円の壁は「扶養内で働く」か「扶養から外れる」かを決定づける重要なラインです。ただし、収入だけではなく、労働時間や勤務形態も社会保険加入の判断基準に影響します。この記事では130万円の壁の基本的な考え方と、働き方に関する注意点について解説します。

130万円の壁とは何か?

130万円の壁とは、年間の収入が130万円を超えると健康保険や年金などの社会保険に「扶養として加入できなくなる」という基準を指します。配偶者の扶養に入っている場合、130万円を超えると被扶養者から外れ、自分で社会保険に加入する必要が出てきます。

つまり、「年収130万円以下」は扶養を維持できるラインとされており、多くのパート主婦や学生がこの基準を意識して働いています。

収入だけでなく勤務時間も重要な判断材料

130万円未満でも、働いている時間や勤務日数、就業形態によっては社会保険に加入しなければならないケースがあります。特に週20時間以上、かつ継続して働いている場合には、次の条件を満たすと「社会保険の適用対象者」となる可能性があります。

  • 勤務先が従業員101人以上の企業(2024年時点)
  • 週20時間以上勤務
  • 月額賃金88,000円以上
  • 勤務期間が2ヶ月超の見込み
  • 学生ではない

このため、「月90時間勤務しながら108,333円以下の収入」であっても、勤務先の規模や雇用形態によっては社会保険加入の対象になることもあります。

勤務時間が多いと扶養から外れるのか?

扶養かどうかの判断は基本的に「収入」で決まります。ただし、会社側が上記の要件に該当する場合、勤務時間(週20時間以上など)を根拠に社会保険加入を義務付けるケースもあります。

たとえば、月90時間勤務しても、週あたり20時間を超える週が継続していると判断されれば、社会保険に加入となり、結果的に扶養から外れることになります。つまり、収入が130万円未満でも「働き方」によっては扶養を維持できない可能性があるということです。

130万円と106万円の違いも理解しておこう

「106万円の壁」という言葉もよく聞きますが、これは社会保険の適用拡大による基準で、次の条件を満たすと、年収106万円を超えた段階で社会保険に加入する必要が出てきます。

つまり、

  • 年収130万円未満でも「106万円以上」でかつ「週20時間以上」などの条件を満たしている
  • 勤務先が101人以上の事業所である

という場合、社会保険の加入義務が発生するのです。

実際に扶養を維持したい場合の働き方の目安

扶養内にとどまりたい場合、

  • 年収を130万円未満(できれば106万円未満)に抑える
  • 週の労働時間を20時間未満にする

といった働き方が推奨されます。また、勤務先が中小企業(従業員100人以下)であれば、106万円の基準の対象外となるため、条件はやや緩和されます。

具体的な対策として、

  • 週4日・1日4時間勤務
  • 月収88,000円未満
  • 年間の労働日数を一定に調整

といった工夫で、扶養内をキープする人が増えています。

まとめ:収入だけでなく勤務状況もチェックしよう

130万円の壁は、単に年収だけでなく、労働時間や就業先の規模によっても影響を受けます。週20時間以上の勤務が続いている場合は、たとえ年収が108,333円/月以下でも、社会保険加入義務が生じて扶養から外れる可能性があります。

不安な方は、勤務先の労務担当者や社会保険労務士、または健康保険組合などに確認することをおすすめします。

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