パートやアルバイトなどで月収9万円ほどの収入がある場合、「社会保険料はどのくらいかかるのか？」や「国民年金と健康保険は支払えるのか？」といった疑問を持つ方が多いです。特に収入が少ない方にとっては、保険料の負担が生活に直結する重要な問題です。この記事では、月収9万円の場合の保険料の目安や対策について詳しく解説します。
月収9万円では社会保険に加入するかどうかがポイント
まず前提として、勤務先で社会保険（健康保険・厚生年金）に加入しているかどうかによって負担額は大きく異なります。社会保険に加入するには原則「週20時間以上勤務」「月額賃金が約8.8万円以上」「勤務期間が2ヶ月超見込み」などの条件があります。
つまり、月収9万円で上記条件を満たす場合は会社の社会保険に加入となり、健康保険・年金ともに「労使折半」で半額負担になります。
社会保険に加入している場合の保険料の目安
地域差はあるものの、月収9万円のケースで標準報酬月額が88,000円とされた場合、以下のような負担になります。
| 項目 | 本人負担額（月額） |
|---|---|
| 健康保険（協会けんぽ 東京の場合） | 約4,000円 |
| 厚生年金 | 約8,000円 |
| 合計 | 約12,000円 |
これにより手取りは約77,000円前後になります。ただし、地域によって保険料率は異なるので、協会けんぽのシミュレーションなどで確認しましょう。
社会保険に加入していない場合は国保と国民年金
パートやアルバイトで社会保険に加入していない場合は、自分で国民健康保険と国民年金に加入する必要があります。この場合、保険料は全額自己負担です。
令和6年度の国民年金保険料は月額16,980円（全国一律）。国保は自治体ごとに違いますが、年収100万円程度なら月額6,000円～12,000円前後が目安です。
保険料が高くて払えない場合の対処法
収入が少ない方には以下のような支援制度があります。
- 国民年金保険料の免除・納付猶予制度：前年所得が一定額以下なら、申請により全額・一部免除や猶予が可能。
- 国民健康保険料の減免制度：世帯所得に応じて保険料が減額されることがあります（市区町村に要相談）。
これらの制度は、役所での申請が必要です。納付が困難なときは、決して放置せず早めに相談するのが得策です。
実例：月9万円で働く20代女性のケース
週30時間勤務で月収9万円の20代女性Aさんは、勤務先の条件により社会保険未加入でした。そのため、自身で国保と国民年金に加入することになり、毎月の保険料が合計で約23,000円。
生活が厳しいため、年金は「納付猶予制度」を申請し、健康保険料は「所得減額制度」で半額に軽減され、月々の支出を10,000円ほどに抑えられました。
まとめ：社会保険か国保かで負担は大きく変わる
月9万円の給料でも、社会保険に加入できるかどうかで支払う保険料は大きく変わります。社会保険なら労使折半で自己負担は抑えられ、国保・国民年金の場合は全額自己負担ですが、免除や減免制度が活用できます。
保険料の支払いが不安な方は、勤務時間を調整して社会保険に加入するか、各制度の申請で負担軽減を検討しましょう。役所や年金事務所での相談もおすすめです。
コメント