生命保険に加入する際、避けて通れないのが「告知義務」です。特にがん保険や変額保険などの医療系保険では、過去の健康状態や医療歴に関する正確な告知が求められます。この記事では、告知義務の正しい理解と、虚偽の告知がもたらすリスク、再検査の指摘を受けた場合の正しい対応などを具体例を交えて解説します。
告知義務とは?加入前に必ず知っておくべき基本知識
告知義務とは、生命保険に加入する際に、保険会社に対して自分の健康状態や過去の医療歴などを正しく申告する義務のことです。これは、保険会社が保険金支払いリスクを正しく判断するために不可欠な情報です。
たとえば、2年以内に健康診断や医療機関で「再検査を受けるように指摘されたかどうか」は、よくある告知項目のひとつです。この質問には「指摘があったかどうか」自体を問われているため、たとえ異常なしで終わったとしても、指摘された事実があれば告知する必要があります。
過去の健診結果は告知対象?「再検査あり→異常なし」のケース
質問でよくあるのが「過去に再検査を受けたが、結果は異常なし」というケースです。この場合でも、保険会社の告知項目に「再検査の指摘を受けたか」という質問が含まれているなら、指摘された時点で告知の対象になります。
例えば、2022年10月に子宮頸がん検診で再検査を受けたが、異常はなかったという場合、「再検査を受けるよう指摘された」のが事実なら、それが告知の対象となります。結果が異常なしであっても、告知義務違反と判断される可能性は残ります。
「なかったことにする」はNG!虚偽告知のリスクと保険金不払い
保険加入時に「なかったことにしておこう」として告知しなかった場合、それは「告知義務違反」に該当します。万が一、契約後に病気が発覚しても、保険会社が調査を行い告知義務違反が発覚すると、保険金が支払われない、または契約解除となる可能性があります。
実際、告知義務違反によるトラブルは少なくありません。保険会社は必要があれば、医療機関に照会したり、健診履歴や診療報酬の履歴から事実を確認することが可能です。簡単にはバレないと思っていても、万一の際に困るのは加入者自身です。
どう対応すべき?告知内容に不安があるときの正しい対処法
告知義務の内容に不安がある場合は、自分の判断で曖昧なまま答えるのではなく、保険募集人(保険代理店)や保険会社に確認することが大切です。募集人には告知の補助義務があるため、内容の確認や保険会社への照会も代行してくれます。
また、他の保険会社や窓口を利用することで、別の視点からのアドバイスや、条件緩和型の保険を紹介してもらえることもあります。「馬鹿正直に答えて損をした」と感じるより、事実を正しく告げてリスクを回避する方が、将来的に安心できる選択です。
正しい告知は保険加入後の安心につながる
告知義務は保険契約の信頼を守るための大切なルールです。たとえ結果が問題なかった検査でも、告知内容に該当する指摘があったなら、正しく告げることが重要です。虚偽の告知で一時的に加入できたとしても、将来的に保険金が支払われないリスクを背負うことになります。
告知に不安がある場合は、複数の保険会社や窓口で相談することをおすすめします。あなたの状況に合った最適な保険を選ぶことで、もしものときにも安心して保険のサポートを受けることができます。
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