医療保険の終身払いは本当に損?デメリットとメリットを冷静に比較する

生命保険

医療保険を検討する際、「終身払いは損だからやめた方がいい」という意見を見聞きしたことがある方も多いのではないでしょうか。確かに終身払いにはデメリットがありますが、それだけで判断してしまうと後悔する可能性も。本記事では、医療保険の終身払いの仕組みや、メリット・デメリットを冷静に整理しながら、どんな人に向いているのかを考察します。

終身払いとは?仕組みをまず理解しよう

終身払いとは、保険料の支払いが一生涯にわたるタイプの支払い方法です。対して、60歳払済や65歳払済といった「有期払い」は、ある年齢までに保険料を払い終えるタイプです。

例えば、30歳で加入した医療保険の保険料が月額5,000円で終身払いの場合、90歳まで生きると60年間で合計360万円支払うことになります。これに対して、60歳払済だと30年間で180万円の支払いで済みます。

終身払いのデメリット:長生きするほど損?

最大のデメリットは「長く払えば総額が高くなる」ことです。寿命が長いほど支払い総額は増え、場合によっては払込済プランよりも数十万円以上の差が出ることもあります。

また、老後の収入が減った時でも保険料の支払いが続くため、生活費の負担になるリスクもあります。年金生活になってからの5,000円〜7,000円の保険料は意外と大きな出費です。

終身払いのメリット:若い時の保険料負担が軽い

一方で、終身払いには以下のようなメリットもあります。

  • 月々の保険料が安く抑えられる(払込期間が長いため)
  • その分、他の資金(貯蓄や投資)に回しやすい
  • ライフスタイルの変化に合わせて見直しやすい

例えば、30歳で月額3,000円程度の終身払いに加入し、40代〜50代でライフスタイルに応じて見直すという柔軟な運用も可能です。

有期払いとの比較:どちらが自分に合っている?

有期払い(60歳払済や65歳払済)は、定年までに払い終えられるという安心感がありますが、若いうちの保険料負担は大きめです。

例えば、同じ保障内容で終身払いが月額5,000円なら、60歳払済は月額8,000円程度になるケースもあります。若いうちは子育てや住宅ローンなど支出が多いため、固定費を抑えたいなら終身払いも選択肢になります。

こんな人には終身払いがおすすめ

以下のような方には、終身払いが向いていると言えるでしょう。

  • 若くして加入し、月々の負担を抑えたい人
  • 将来、見直しを前提として加入している人
  • 退職後も安定した収入が見込める(年金+αなど)人

逆に、老後の生活費に不安がある人短期間で総額を抑えたい人は有期払いを検討すべきでしょう。

まとめ:終身払い=悪ではなく、自分の人生設計に合った選択を

医療保険の終身払いは、一見すると支払い総額が大きく損に見えることもありますが、「若いうちの負担を軽くし、将来見直す」という考え方では合理的な選択になることもあります。大切なのは、自分のライフプランと家計バランスを踏まえた上で判断することです。

保険は一度入ったら終わりではなく、定期的な見直しが前提。終身払いを活用する場合も、節目ごとに保険の必要性や保障内容をチェックしていくことが重要です。

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