後期高齢者医療保険料が高額になる理由とは?収入や課税状況との関係を徹底解説

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コンビニや金融機関の窓口で後期高齢者医療保険料の支払いに立ち会う中で、「なぜこんなに高額なの?」と驚く場面に遭遇することがあります。実際に毎月数千円という方もいれば、1か月で8万円以上という請求を受ける方もいます。本記事では、後期高齢者医療制度における保険料決定の仕組みや、高額になる背景について詳しく解説します。

後期高齢者医療制度とは?75歳以上の医療保険

後期高齢者医療制度は、原則75歳以上の方を対象にした公的医療保険制度です。保険料は都道府県単位で運営されており、所得や課税状況に応じて個別に決定されます。

保険料は「均等割額(定額)」と「所得割額(所得に比例)」の合計で構成されており、年金や不労所得が高いと所得割額も高額になります。

月8万円超の保険料はなぜ?所得が基準超の場合の実例

通常、後期高齢者医療保険料は月3,000円〜6,000円程度が多いですが、高所得の方はその限りではありません。特に、不動産収入や株式配当などの不労所得が年間400万円を超えると、課税所得が大きくなり、所得割額が跳ね上がります。

たとえば。

  • 均等割:45,000円(年額)
  • 所得割:課税所得700万円 → 12% → 840,000円(年額)
  • 合計:約88万円(年額) → 月換算で約73,000円強

このように、所得に応じて納付額が大きく異なる点が後期高齢者医療制度の特徴です。

「課税所得」とは?保険料計算のキーポイント

「課税所得」とは、年収から各種控除(基礎控除・医療費控除・扶養控除など)を差し引いた後の金額です。この金額が大きいほど、保険料の所得割が重くなります。

年金収入以外に、賃貸物件の収入や配当金、定期預金の利息などがあると、課税所得が膨らむため、保険料が思わぬ高額になることもあります。

保険料が高すぎると感じたときの確認ポイント

高額な保険料通知が届いた際には、次の点を確認しましょう。

  • 前年の所得と課税額(住民税通知書などで確認)
  • 非課税控除が正しく適用されているか
  • 障害者控除・寡婦控除などが漏れていないか
  • 市区町村の減額・軽減措置が受けられるか

また、本人が納得していない場合には、役所の後期高齢者医療係へ問い合わせれば、明細の確認や再計算、説明を受けることが可能です。

減免制度・軽減措置はあるの?

後期高齢者医療制度には一定の条件を満たすと保険料が軽減される制度があります。たとえば。

  • 住民税非課税世帯 → 均等割が7割・5割・2割軽減
  • 災害や大幅な収入減少があった場合 → 減免制度の対象

ただし、高額所得者は軽減対象外になることが多いため、収入状況の確認が重要です。

まとめ:高額な後期高齢者医療保険料には明確な根拠がある

月8万円を超えるような高額な保険料でも、不労所得などの課税所得が大きい場合は法律上正当な計算結果です。とはいえ、本人が内容に納得できない場合は、税務署や市区町村に問い合わせて課税状況を確認するのが第一歩です。

一見異常に見える金額でも、制度を知れば納得できるケースは多くあります。周囲がサポートしながら、状況を丁寧に見守ることが大切です。

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