50代からの医療保険は必要?貯蓄と保険のバランスを見直す最適な判断基準

生命保険

「医療保険に入らずに老後を迎えるのは不安。でも今さら保険に入るのは遅い?」そんな悩みを抱える50代の方は少なくありません。医療費の不安と保険料の負担、その間で揺れる気持ちに答えるために、この記事では医療保険の必要性と選び方、そして無理なく備えるコツを解説します。

50代で医療保険に入る意味はある?

50代は生活習慣病やがんなどのリスクが高まり、入院や手術の可能性も徐々に増えてくる年代です。実際に厚生労働省の調査では、入院患者の平均年齢は60歳を超えており、医療費の自己負担も増えがちです。

たとえば、がんと診断されてから5年間の治療費の平均は100万円以上になるケースも。入院費だけでなく、通院・交通費・差額ベッド代などの実費負担も見逃せません。

公的医療保険だけで本当に足りる?

日本では健康保険制度があるため、医療費の3割で済みます。また高額療養費制度もあり、一定額以上の自己負担は国がカバーしてくれます。

例えば70歳未満で年収370万円の場合、1カ月の自己負担は約87,430円に抑えられます(※高額療養費制度の上限)。しかしそれ以外の費用、たとえば個室の差額ベッド代や先進医療費、収入減などはカバーされません。

医療保険を選ぶときのポイント

保険を選ぶ際のポイントは次の通りです。

  • 必要な保障内容:入院日額や手術給付金、通院保障などが自分に合っているか
  • 保険料の負担:月5,000円前後が無理なく払える上限かどうか
  • 終身型か定期型か:老後まで備えたいなら終身型が安心
  • 既往歴がある場合:引受基準緩和型の保険も視野に

例として「県民共済」や「コープ共済」などの共済保険は、50代からでも加入しやすく、月2,000~4,000円程度のプランもあります。

医療保険より優先すべき資金確保とは

保険はあくまで“備え”です。まずは次の順で資金計画を整えるのが理想です。

  1. 生活防衛資金(6か月〜1年分の生活費)
  2. 医療費に備えるための貯金(30万〜50万円程度)
  3. 足りない分を補うための医療保険

特に「保険に入って安心」ではなく、「貯蓄と保険を組み合わせて備える」という意識が大切です。

保険に入らないという選択もアリ?

ある程度の貯蓄があり、公的保障制度を理解した上であれば、医療保険に入らないという選択も現実的です。

実際に「医療保険を解約して毎月5,000円ずつ積み立てたら、10年で60万円以上になる」という考え方もあります。健康に自信があり、医療費への備えが十分なら、保険に頼りすぎない生き方も可能です。

まとめ:50代からでも医療保険は「検討する価値あり」

医療保険は、貯蓄が不安な方にとって安心材料になる反面、全ての人に必要とは限りません。まずは生活費と医療費の現実的な想定、そして無理なく払える保険料の見直しから始めましょう。

月5,000円の予算でできることを最大限に活かし、「入って安心」ではなく「備えて安心」のライフプランを組み立てていくことが、これからの人生を豊かにする第一歩です。

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