物価高が進む現代において、高齢夫婦2人での生活費がどれくらい必要なのか、不安に感じている方も多いのではないでしょうか。本記事では、贅沢を避けた一般的な生活スタイルを前提に、現実的な生活費の目安や節約の工夫について詳しく解説します。
高齢夫婦2人暮らしの平均的な生活費はいくら?
総務省「家計調査(高齢夫婦無職世帯)」によると、2024年時点での平均的な生活費は以下の通りです。
費目 | 月額平均 |
---|---|
食費 | 約65,000円 |
住居費(持ち家の場合) | 約13,000円 |
光熱・水道費 | 約22,000円 |
通信費 | 約10,000円 |
保健医療費 | 約16,000円 |
交通・交際費 | 約20,000円 |
その他雑費 | 約20,000円 |
合計 | 約166,000円 |
これはあくまで全国平均ですが、地方と都市部では住宅費を中心に大きく異なります。持ち家か賃貸かでも差が出る点に注意が必要です。
生活レベルを維持したままの節約術
節約と聞くと「我慢」というイメージが強いですが、生活の質を落とさずに支出を抑えることも可能です。
- 電気契約の見直し:シニア割引や時間帯割引のあるプランに変更
- 格安スマホ:月額3,000円未満で十分な通信が可能
- 買い物は特売日やポイント還元を活用:楽天・イオンなどのアプリでお得情報をチェック
また、食材は旬のものを使うことでコストを抑えつつ、健康的な食事も実現できます。
医療費や予備費も計画に入れる
高齢になると医療費の負担も無視できません。特定疾患や通院が増える可能性もあるため、生活費とは別に毎月5,000円〜10,000円程度を予備費として積み立てておくのが望ましいです。
また、急な冠婚葬祭などの交際費や家電の買い替えに備えて、年間10万円程度の特別費も計画しておくと安心です。
年金だけで足りるのか?
国民年金・厚生年金の合計受給額は、平均的に夫婦で月額20万円前後です。上記の生活費平均と比較すると、ぎりぎり生活が可能な水準ですが、大きな余裕はない状況です。
たとえば月20万円の年金に対し、生活費が18万円だと、年間24万円の貯蓄が可能という計算になりますが、突発的な支出があればすぐに崩れるバランスです。
生活を守るために今できること
収入が限られる中では「収支の可視化」が何より重要です。ノートや家計簿アプリで毎月の出費を記録し、定期的に見直しましょう。
また、自治体の高齢者支援制度(家賃補助や医療費助成、買い物支援など)を活用することで、大きな助けになる場合があります。
まとめ:月15万円〜18万円が一つの目安
贅沢をせずに、健康的な暮らしを送るためには、夫婦2人で月15万〜18万円程度が現実的な生活費の目安と言えるでしょう。生活スタイルに応じて、適切な支出管理と情報活用で、無理のない暮らしを築いていくことが大切です。
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