30代で年収950万円、子育てしながら一馬力で金融資産3000万円──このような世帯が本当に存在するのか、疑問に思う方も多いのではないでしょうか。この記事では、日本の家計調査や統計をもとに、30代での高年収・高資産形成の現実性を分析します。
30代後半で年収950万円は珍しいのか?
国税庁の「民間給与実態統計調査(令和4年)」によると、30代後半の男性の平均年収は約520万〜570万円程度。年収950万円は全体の上位10%未満に相当します。
とはいえ、大企業・外資系・専門職(IT、金融、医療、士業など)であれば、30代でも年収800〜1000万円に到達するケースは十分あります。特に共働きではなく一馬力でこの水準なら、かなり優秀なキャリアと言えます。
金融資産3000万円は妥当?驚き?
金融広報中央委員会の「家計の金融行動に関する世論調査(2023年)」によれば、30代世帯の金融資産保有額の中央値は約200万円、平均でも約700万円です。よって3000万円は相当高い部類に入ります。
ただし、堅実に家計管理し、20代後半から投資を行っていた場合、利回り5〜7%で積立投資をしていれば、15年で2000万以上の資産形成も可能です。
教育費と住宅ローンを抱えた上での資産形成は可能?
住宅ローン2000万円残・子ども2人(6歳と3歳)という条件で、月々の生活費・教育費・住宅費を支払いながら投資に回す余力があるのか、という疑問もあります。
月40〜50万円の支出をコントロールしつつ、年間200万円以上の貯蓄投資を実行してきたなら、可能性は十分あります。共働きではない分、家事育児を専業パートナーが担い、夫の収入を最大化できているケースも考えられます。
このような家庭が珍しいとは言い切れない理由
・世帯主が高年収業界に属している(例:製薬・金融・ITエンジニア)
・若い頃から徹底した節約・投資を継続していた
・車や旅行などに浪費せず、堅実な生活スタイルを貫いていた
このような前提条件がそろえば、「子育てしながらも金融資産3000万円」というのは現実的にありえる話です。
理想と現実を見極めるために
周囲と比べて落ち込む必要はありません。各家庭にはそれぞれの背景・価値観・収入状況があり、何を優先するかも異なります。
大切なのは「自分たちにとって必要な資産形成の目標」と「ライフプランに沿った実行可能な家計戦略」をもつことです。
まとめ
30代後半で年収950万円・金融資産3000万円というのは、平均よりはるかに高水準ですが、十分にあり得る話です。職業・価値観・投資意識の違いによって、家計の姿は大きく異なります。自身のライフステージや将来計画に合った資産形成を着実に進めることが、最も大切です。
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