65歳・年収820万円で年金カット?高収入シニアが「働き続ける」か「退く」かを考える視点

年金

年齢を重ねても第一線で働くことが当たり前になりつつある時代。「定年後も働くべきか?」「年収と年金のバランスは?」と悩む方も多いのではないでしょうか。この記事では、65歳で年収820万円という高収入のシニア世代が抱える「仕事と年金のジレンマ」と、今後の選択肢を整理していきます。

65歳以上で高収入なら年金はどうなる?

まず知っておきたいのが、在職老齢年金制度です。65歳以上の方でも、年収と年金の合計が一定額を超えると年金が一部または全額停止される仕組みがあります。

2024年時点では、65歳以上の場合、「年金+給与」が月額47万円を超えると、超過分の1/2が年金から減額されます。たとえば、月収が60万円で年金が月15万円の場合、合計75万円で超過額28万円。これに1/2をかけた14万円が年金から差し引かれます。つまり、年金がほぼ全額停止になることも珍しくありません

「仕事が好き」でも「体がきつい」——その気持ち、自然なものです

高収入で充実した仕事がある一方、「忙しすぎて心身がきつい」と感じるのは当然です。特に65歳を超えると、健康や家庭の事情も大きく影響します。人生100年時代においては、「働き続ける」ことだけが正解ではありません。

たとえば、週5日フルタイムから週3日勤務に切り替えたり、顧問契約や業務委託として関わるなど、働き方の柔軟化がポイントです。

会社側の「あと5年お願い」にどう応じるか

企業にとっては経験豊富なベテラン人材の存在は貴重です。しかし、「会社の期待」と「自身の生活の質」は必ずしも一致しないこともあります。

たとえば、60代後半で年収800万円超の人材は、フルタイムで働き続けた場合、年金の受給額が減るうえに税・社会保険の負担も大きくなります。無理をして働いても経済的メリットは薄い場合もあるのです。

働き方を見直すための選択肢

  • 1. 継続雇用+週3〜4日勤務:体への負担軽減+収入維持
  • 2. 顧問契約やプロジェクト単位:年金を活かしつつ働ける
  • 3. 退職+再雇用(低年収で年金満額):年金の恩恵を最大限受けられる

たとえば、年収を月45万円程度に抑えた働き方に変更すれば、年金のカットを回避しつつ安定収入も得られる選択も可能になります。

心と身体の健康を守る働き方を

「やりがい」と「健康」のバランスは、これからの高齢期の働き方において非常に重要です。過度なストレスや過労は、体調を崩すリスクを高め、結果的に収入にも影響します

実際に、65歳以上で体調を崩してから退職を決断する人も多く、元気なうちにペースダウンやキャリア設計を見直すことが重要だといえます。

まとめ:働き続けるか、退くかの判断軸

65歳で高収入の方にとって、働き方を見直すことは「経済面」だけでなく「心身の健康」と「人生の質」にも関わる大切な選択です。今回のポイントは。

  • 高収入だと年金はカットされる可能性大
  • 心身への負担を感じたらペースダウンも選択肢
  • 年収を調整することで年金と収入の最適バランスが可能

これからの5年をどう過ごすかは、あなた自身の価値観と健康状態をもとに見直すことがベストな道となるでしょう。

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