会社で年末調整を受けた後、医療費控除などを理由に確定申告をする方も多いですが、「生命保険料控除も再度入力する必要があるのか?」という疑問を持つ方は少なくありません。この記事では、年末調整と確定申告における生命保険料控除の関係や、控除の重複・漏れを防ぐためのポイントを解説します。
年末調整で控除された内容は確定申告に引き継がれない
会社の年末調整で生命保険料控除を受けていても、確定申告を行う場合は、生命保険料控除も再度自分で申告する必要があります。確定申告は、年末調整の内容を含めて「最終的な正しい税額を確定する」ための手続きです。
つまり、確定申告をする場合は、すでに年末調整で受けた控除内容を含めた上で再度記載しなければ、生命保険料控除が反映されず、結果として所得税の還付額が少なくなる、あるいは余計に税金を払うことになってしまいます。
確定申告時に入力が必要な主な控除項目
確定申告では、以下の控除項目を自分で入力・添付書類提出する必要があります。
- ・生命保険料控除(一般・介護・個人年金)
- ・地震保険料控除
- ・社会保険料控除(年金・健康保険)
- ・医療費控除またはセルフメディケーション税制
- ・寄附金控除(ふるさと納税等)
会社で年末調整済みの内容も、確定申告の際には再入力が必要なので、年末調整後に受け取った源泉徴収票を手元に用意しておきましょう。
実例で確認:生命保険料控除を入力しなかった場合の影響
例えば、会社で年末調整済みの人が確定申告で医療費控除だけを申告し、生命保険料控除を入力しなかった場合、生命保険料控除が確定申告では「無かったもの」として扱われます。
その結果、実際よりも所得税が多く計算され、還付金が少なくなる、あるいは追加納税が発生する場合も。国税庁の確定申告書作成コーナーでは、源泉徴収票の内容を正確に入力する画面がありますので、そこに生命保険料控除の記載欄もきちんと入力しましょう。
生命保険料控除証明書は確定申告でも必要
年末調整時に提出した生命保険料控除証明書(生命保険会社から送られてくるハガキ形式の書類)は、確定申告時にも原本が必要です(e-Tax利用の場合は省略可)。
再提出が難しい場合でも、保険会社のマイページやアプリから再発行ができる場合もあるので確認してみましょう。特に確定申告を郵送や窓口で提出する場合は、書類の添付漏れに注意してください。
まとめ:確定申告をするなら、年末調整済みの控除もすべて再申告を
確定申告は「年末調整のやり直し」ではなく、最終的な所得・税額を自分で確定するための手続きです。そのため、年末調整で控除を受けた内容(生命保険料控除など)もすべて再入力が必要になります。
生命保険料控除を入力し忘れてしまうと、余計に税金を払うことになってしまう恐れもあります。源泉徴収票と保険料控除証明書を手元に揃え、正確な入力で損をしない申告を行いましょう。
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