育休復帰日の選び方：社会保険料を抑えるためのポイント

育児休業からの復帰を検討する際、復帰日によって社会保険料の負担が大きく変わることをご存知でしょうか。特に月末に復帰する場合、1日だけの出勤でもその月の社会保険料が全額発生する可能性があります。この記事では、社会保険料の負担を抑えるための復帰日の選び方について解説します。

社会保険料の計算方法と免除の仕組み

社会保険料は月単位で計算され、日割り計算は行われません。つまり、月の途中で1日だけ出勤しても、その月の保険料は全額発生します。育児休業中は、申請により社会保険料が免除されますが、復帰した月から再び保険料の支払いが始まります。

例えば、6月30日に復帰した場合、6月分の社会保険料が全額発生します。一方、7月1日に復帰すれば、6月分の保険料は免除され、7月分からの支払いとなります。

復帰日を月初に設定することで、前月分の社会保険料を免除されるメリットがあります。これは、育児休業が月末まで続いている場合、その月の保険料が免除されるためです。

例えば、6月27日まで育児休業を取得し、6月30日に復帰すると、6月分の保険料が発生します。しかし、復帰日を7月1日に変更すれば、6月分の保険料が免除され、経済的な負担を軽減できます。

2022年10月の法改正により、同一月内に14日以上の育児休業を取得した場合、月末に休業していなくてもその月の保険料が免除されるようになりました。ただし、14日未満の休業では免除の対象外となります。

したがって、育児休業の取得日数が14日未満である場合、月末に復帰するとその月の保険料が発生します。復帰日を調整することで、保険料の負担を抑えることが可能です。

育児休業から復帰後、時短勤務などで給与が減少した場合でも、社会保険料は休業前の給与を基に計算されます。しかし、育児休業終了時改定の制度を利用することで、復帰後3ヶ月間の平均給与を基に保険料を見直すことができます。

この制度を活用することで、実際の給与に見合った保険料を支払うことができ、家計の負担を軽減することが可能です。

育児休業からの復帰日を月初に設定することで、前月分の社会保険料を免除されるメリットがあります。また、育児休業の取得日数や復帰後の給与に応じて、保険料の見直しを行うことも重要です。復帰日を慎重に選ぶことで、経済的な負担を抑え、スムーズな職場復帰を実現しましょう。