近年、「◯◯ブランドが80%OFF」などの過剰な割引をうたう偽通販サイトが急増しています。中でも、着払いによる取引を利用し、個人情報だけを取得して商品を送る手口が目立っています。本記事では、偽サイトに誤って注文してしまった場合の具体的な対処法を詳しく解説します。
まずは冷静に:着払いで注文した場合の被害リスク
クレジットカード番号や銀行口座情報を入力していない場合、金銭的被害は最小限で済む可能性があります。とはいえ、氏名・住所・電話番号という個人情報を相手に渡してしまっているため、今後のトラブルや二次被害のリスクは無視できません。
今回のように着払いで注文した場合、「商品を受け取る=支払う」ことになるため、未開封であっても受け取り後のキャンセルは基本的に困難です。したがって、まずは商品を受け取らない(受取拒否)という選択が重要です。
宅配便が届いた場合の対処:受取拒否の手順
注文した覚えのない荷物、または詐欺だと気付いた場合は、宅配業者に対して「受取拒否」を申し出ることができます。商品が届いたタイミングで、配達員に「注文していないので受け取りません」と伝えるだけで大丈夫です。
万が一、不在で再配達通知が入っていた場合は、再配達依頼をせず、配送業者に直接連絡して受取拒否の意思を伝えましょう。こうすることで代金を支払うことなく返送されます。
商品を受け取ってしまった場合は?
万一、すでに商品を受け取って代金も支払ってしまった場合、残念ながら代金の返金は極めて困難です。まずは以下の対応を取りましょう。
- 受け取った商品が偽物・粗悪品である証拠を写真に残す
- 販売サイトのURL、注文履歴などを保存しておく
- 消費者ホットライン(188)や警察のサイバー犯罪相談窓口へ連絡する
場合によっては、偽サイトの情報が「詐欺サイト共有データベース」に登録されている可能性もあるため、確認してみるのも有効です。
今後の個人情報流出対策
詐欺サイトに提供した氏名・住所・電話番号は、名簿業者に転売されてしまう可能性があります。以下の点に注意してください。
- 不審なSMSや電話、ダイレクトメールなどに応じない
- 身に覚えのない荷物が届いた場合は、必ず開封前に確認
- 迷惑電話フィルターアプリなどを活用して対策する
必要に応じて、個人情報保護委員会や法テラスなどへ相談するのも有効です。
詐欺サイトを見分けるポイント
同様の被害を防ぐために、怪しい通販サイトを見分けるポイントを知っておきましょう。
- 極端な割引(例:90%OFFなど)
- 会社情報や特商法表記がない、または不自然
- 日本語がおかしい・翻訳調の表現
- ドメインが「.xyz」「.top」など信頼性に乏しい
- 支払い方法が「着払いのみ」「銀行振込のみ」
これらが複数該当するサイトは、詐欺の可能性が高いと判断しましょう。
まとめ:あわてず、支払わず、相談を
詐欺サイトに注文してしまったことに気づいた場合は、まずは「受取拒否」を徹底しましょう。お金を払ってしまう前であれば、実害を防げる可能性は高いです。冷静に対応し、必要に応じて消費生活センターや警察へ相談してください。
今後は、公式サイトや正規販売店を利用し、SNS広告や検索広告からの誘導には慎重になることが大切です。
コメント