車のドアで隣の車に傷をつけたら?駐車時の接触事故と自動車保険の対応を解説

自動車保険

日常的に起こりうるトラブルのひとつが「ドアパンチ」と呼ばれる、駐車時に隣の車にドアをぶつけてしまう事故です。小さなキズとはいえ、相手にとっては重大な損傷になることも。こうしたケースで自動車保険が使えるのか、またその際の注意点について解説します。

ドアパンチは「対物賠償保険」の対象になる

車のドアを開けた際に隣の車にキズをつけてしまった場合、それが明らかに自分の過失であれば、自動車保険の「対物賠償責任保険」で補償されるケースが一般的です。

この保険は、他人の財物(車や建物など)を壊してしまった場合に修理費用を補償するものです。任意保険に加入していれば、ほとんどの契約で標準的に含まれています。

等級への影響は?保険を使う前に確認を

保険を利用することで修理費がカバーされますが、翌年以降の保険料が上がる等級ダウンのリスクもあります。たとえば1等級ダウンで年間保険料が数千円〜数万円上がることもあるため、修理費が少額なら自費対応を選ぶ人も少なくありません。

一方で、相手側が高級車だった場合や修理費が高額になる可能性があるなら、保険を使うことが賢明です。自己判断せず、保険会社に連絡しアドバイスをもらいましょう。

保険を使わないケースと示談の流れ

修理費が1万円〜2万円程度の軽微なキズであれば、保険を使わずに現金で支払うケースもあります。その場合、当事者同士の示談での解決になりますが、念のため「示談書」を書面で交わしておくと後々のトラブルを防げます。

示談書には、日付・双方の氏名・事故の内容・修理費用・「これ以上請求しない」旨を明記しておくと安心です。

駐車時トラブルを防ぐためにできること

  • ドアを開ける前に周囲を確認し、手で抑えながらゆっくり開ける
  • 風が強い日や傾斜地ではドアストッパーや手を添える工夫を
  • 可能であれば広めの駐車枠を選ぶ、端のスペースを使う

ちょっとした配慮が、思わぬトラブルの防止につながります。

実際の事故対応例

たとえば、ある40代男性がショッピングモールの駐車場で隣の車にドアを当ててしまい、相手から修理代として約4万円の請求を受けたケースがあります。

保険会社に相談した結果、対物保険で対応し、等級は1等級ダウン。保険料の増額は年間で6,000円程度でしたが、高額な相手車両だったため安心して対応できたと話しています。

まとめ:保険の活用は慎重に判断を

駐車時に他車へドアを当ててしまった場合は、自動車保険の「対物賠償責任保険」で対応可能です。ただし保険を使うことで等級が下がり、翌年以降の保険料が上がるリスクもあるため、修理費と等級ダウンの影響を天秤にかけて判断することが大切です。

まずは落ち着いて相手に誠意ある対応をし、可能であれば保険会社へ早めに相談するのがトラブル回避のポイントです。

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