扶養内で働いていた方が社会保険に加入すると、手取り額に大きく影響が出ることがあります。特に月収が10万円台の場合、「住民税がどれくらい引かれるのか？」という点は見過ごせない重要ポイントです。今回は、福岡県北九州市に住むパート・アルバイトの方をモデルに、住民税の目安や控除の活用方法を解説します。
月収10万5千円は年収いくらに相当する？
月収105,000円でフルタイム勤務（月12ヶ月）した場合、年収はおよそ126万円となります。
この年収水準になると、住民税の課税対象になる可能性が高くなります。住民税は前年の所得に応じて6月から翌年5月まで課税されるため、今年6月からの課税は「昨年の年収」がベースです。
住民税はどうやって決まる？
住民税には「所得割」と「均等割」の2つの構成があります。
- 所得割：課税所得に対して約10%（県民税＋市民税）
- 均等割：定額（福岡県・北九州市で合計年額5,000円前後）
住民税の課税対象となるには、「課税所得」が一定額を超える必要があります。たとえば、給与収入126万円の場合、給与所得控除と基礎控除を差し引いた課税所得は約28万円程度となり、課税対象になります。
実際にいくら引かれる？
概算での住民税額（年額）は以下の通りです。
- 所得割：約28,000円（課税所得28万円 × 10%）
- 均等割：約5,000円
- 合計：約33,000円（年額）／月額：約2,750円
このため、月におよそ2,500円〜3,000円前後の住民税が天引きされる可能性があります。
生命保険料控除を活用しよう
月13,000円の生命保険料を支払っている場合、「生命保険料控除」が使えます。年間で約156,000円の支払いとなり、最大40,000円の控除が適用されます（旧契約・新契約によって異なる）。
これにより、課税所得が減り、住民税が年間3,000円〜4,000円程度安くなる可能性があります。
控除を受けるには、勤務先に保険会社から届く控除証明書を提出する必要があります。忘れずに年末調整の際に提出しましょう。
控除の種類と効果
生命保険料控除の他にも、以下のような住民税の控除項目があります。
- 基礎控除（43万円）
- 社会保険料控除（年金・健康保険・雇用保険など）
- 扶養控除（対象者がいる場合）
- 医療費控除（高額医療費の支払いがある場合）
年収が低めの方でも、これらの控除をフルに活用することで、住民税の負担を大きく減らせることがあります。
北九州市の住民税の特徴
北九州市では、住民税の均等割に福岡県分が加算されます。標準税率ですが、復興特別税終了後も年5,000円前後の均等割が課される見込みです。
住民税の負担を軽減する制度（例：非課税世帯の認定、所得割減額）もありますので、該当する可能性がある方は、市の税務課に相談してみるとよいでしょう。
まとめ
・月収10万5千円なら、住民税は月2,500円〜3,000円程度が目安
・生命保険料控除により、年間で数千円の軽減が可能
・控除申請や年末調整を忘れずに行うことが重要
・北九州市では市民税・県民税の両方が課税される
社会保険加入後は手取りが減りがちですが、各種控除を正しく活用すれば、住民税の負担も軽減できます。税額通知が届いた際は、明細と控除内容をよく確認しましょう。
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