オンラインサービスや金融取引では、本人確認が必要な場面が多々あります。では、銀行アプリの画面や利用実績などは、本人確認手段として通用するのでしょうか?この記事ではその可否と理由、さらに通用する具体的な本人確認書類や代替方法について解説します。
銀行アプリは本人確認に使えるのか?
結論から言うと、銀行アプリの画面そのものは、基本的に本人確認書類としては認められていません。多くの機関では、法律やガイドラインに則り、厳格な「公的書類」の提出が求められています。
銀行アプリで表示できるのは「名義」や「口座番号」「取引履歴」などですが、これらは変更やなりすましが比較的容易なため、本人確認には不十分と判断されます。
本人確認に求められる書類とは?
多くの金融機関や官公庁では、以下のような写真付き公的証明書が本人確認書類として有効です。
- 運転免許証
- マイナンバーカード(個人番号カード)
- パスポート(2020年以前の住所記載のあるもの)
- 住民基本台帳カード(写真付き)
一方、以下のような書類は補助的に使用される場合があります。
- 健康保険証(単体では不可の場合あり)
- 公共料金の領収書や住民票(発行日から3ヶ月以内)
銀行口座の存在証明として利用する方法
一部の取引やサービスでは、本人確認ではなく「銀行口座の存在証明」が求められるケースもあります。そうした場合、以下の方法で対応できます。
- 銀行窓口やネットバンキングから発行される残高証明書
- 通帳の写し(氏名・支店名・口座番号が明記されたページ)
- ネットバンキングのスクリーンショット(銀行によっては許可)
ただし、これも本人確認としては使えないことが多く、口座の名義確認に留まります。
デジタル本人確認の進化と現状
最近では「eKYC(オンライン本人確認)」という仕組みも広がっています。これはスマホで本人確認書類と顔写真を撮影し、AIが照合する方式です。
一部のアプリ(PayPay銀行、楽天銀行など)では、アプリを通じたeKYCで本人確認が完了するケースもありますが、それでも本人確認書類の提出は不可欠です。つまり、銀行アプリが単体で本人確認の証明になることはほぼありません。
実例:銀行アプリで本人確認できないケース
例1:スマホ決済サービスに口座を登録する際、「通帳または残高証明の写し」が求められた。アプリ画面のスクショでは却下。
例2:ネット証券口座開設で、「本人確認書類に該当しない」として銀行アプリ画面では受理されなかった。
まとめ:本人確認には公式書類の提出が必須
銀行アプリは日常の取引には便利ですが、本人確認の手段としては不十分です。本人確認には、法律に基づいた公的な書類を準備することが最も確実で安全です。口座の名義確認や補足資料としてアプリの情報を提出することは可能でも、正式な本人確認には運転免許証やマイナンバーカードなどが必要不可欠です。
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